美しく雄大な北アルプスの恵み
過去から現在、未来へと紡がれる思い
2024 Aug.
Today’s LOCORECO trip!
日本有数の山岳地帯である長野県大町市は、トレッキングや登山、スキーにくわえ“仁科三湖”と呼ばれる3つの湖でのアクティビティなど自然に恵まれたまち。北アルプスの山々から湧き出た“湧水”で様々な農作物や地酒や地ビール、ワインなどの製造も盛ん。そんな大町市を矢吹奈子さんが訪れました。
(文/兼子雄治・写真/鈴木大喜)
※営業時間や価格は、すべて取材当時のものです。
長野県大町市について
人口:25,435人(2024年6月30日時点)
面積:565.15k㎡
豆知識:大町市は、地元の人々から「信濃大町」と愛着をもって呼ばれている。
長野県 / 大町市OMACHI CITY
大町市は、長野県の北西部、松本平の北に位置し、その西部一帯に日本の屋根と呼ばれる北アルプス山脈が連なっている。 その山々からの澄んだ水が豊富な“水のふるさと”でもある。北アルプスを源流として山々を映す仁科三湖やダム湖があり、豊富な温泉資源にも恵まれ、四季を通じ山岳観光都市としての地勢を備えている。また日本最大のダム、黒部ダムの長野県側の玄関口としても、多くの観光客でにぎわう。雄大な自然を生かしたアウトドア・アクティビティがたくさんあることも特長。
INTRODUCTION
矢吹 奈子やぶき なこ
Profile
2001年6月18日生まれ。東京都出身。HKT48・IZ*ONEのメンバーとして世界でも活躍する。グループ卒業後の昨年は、2作連続で連続ドラマのヒロインを務めるなど、現在は俳優業を中心に活動の幅を広げている。
アルプスの鏡で楽しむ
大自然アクティビティ
標高3,000m級の山々が連なる北アルプスと“仁科三湖(にしなさんこ)”と呼ばれる青木湖、木崎湖、中綱湖、3つの湖の恵みを受け、たくさんの自然を体いっぱいに感じることができる長野県大町市にやってきました。
「これが北アルプスと言われる山々ですね。広大な景色が見渡せて、どんな人、どんな物、どんな感動に出会えるのか楽しみです」と景色を楽しんでいると、声をかけてくれたのは、1人目のロコレコさん・映像クリエイターの大久保空さんです。大久保さんは音楽イベントの開催をするなど精力的に地元・大町市を盛り上げる活動をしています。
北は白馬岳から南は常念岳(じょうねんだけ)まで、北アルプスの山並みが一望できる鷹狩山で待ち合わせていたおふたり。「実はここ鷹狩山展望台は、全国の観光地からプロポーズにふさわしい場所を「恋人の聖地」として選定する“恋人の聖地プロジェクト”により選定された人気の観光スポットなんですよ」と大久保さんが教えてくれました。「こんな素敵な場所でプロポーズって素敵ですね!」と矢吹さんも応えます。
同年代ということで話もはずむおふたり。「大町といえば、先ほどみた北アルプスや黒部ダムのイメージが強いんですが、美しい3つの湖“仁科三湖”も有名なんです。その大自然でアクティビティを体験してみませんか?」と大久保さんに誘われ湖に向かうことになりました。
やってきたのは“仁科三湖”のひとつ一番南に位置する“木崎湖”です。“木崎湖”は高い透明度を誇り、サップやカヌーと湖上アクティビティが盛んなエリア。「すごく水がきれいで素敵な場所ですね」という矢吹さんに大久保さんが応えます。「すぐ近くに緑と湖を感じられて美しい風景の木崎湖が好きで小学生の頃から通っています。今はよくサップをしに来ているんですよ。ここで自然を感じながら体験してみましょう」という大久保さんに誘われてサップ体験してみることに。
さっそく出発です。「サップをするのは初めて」だという矢吹さん。大久保さんにコツを教わりながら進みます。木崎湖は、川や海の様な流れや波が少なく初心者でも安心して体験することができるとのこと。「本当に初めてですか?」と大久保さんが驚くほどにどんどん上達していく矢吹さん。
「木崎湖にはこの時期ならではのスポットもあって、最南端の湖面には、睡蓮が咲き誇るんですよ。行ってみましょう」と大久保さん。「キレイ!サップを楽しむ中でこういうスポットがあるのって冒険みたいで楽しい」と美しい睡蓮にしばし目を奪われます。初夏の風物詩として、その姿をみにくる方も多いそうです。
大久保さんの的確な指導でみるみる上達する矢吹さん。膝立ちでは安定して漕いでいました。立つことにもチャレンジしましたが、こちらは「次回の課題にします!」とのことでした。散策も落ち着き「気持ち良いですね!寝っ転がってみたいです!」という矢吹さん。雄大な自然を体いっぱいに感じました。「このまま、ずっと寝っ転がっていたい」とゆったりとした時間を過ごしました。
美しい景色の中サップを堪能した矢吹さん。「すっごく暑いけどそれを忘れちゃうくらい楽しくて。自然の美しさにも感動しました」と大満足の様子でした。
木崎湖モダンボート
矢吹さんの体験したサップのレンタルや初心者向けレッスン、ガイドツアーをはじめ、ボート、カヤック、釣りなど木崎湖の遊びのことなら、おまかせの同店。バンガローや民宿での宿泊もできる。
大久保 空さん
Profile
大町市生まれ大町市育ちの20歳。
映像クリエーターとして活動している。
MOVIE
絶景アクティビティ!
ここでしか食べられない味
ネオソウルフードに出会う
続いてのロコレコさんとの待ち合わせにやって来たのは“市立大町山岳博物館”です。こちらの施設は「北アルプスの自然と人」をテーマに、北アルプスの自然等について紹介する総合博物館で、動物・植物・地質・山岳・歴史・民俗・美術など各分野の資料が収蔵されています。また、常設展示として「山と人とのかかわり」をメインテーマに山岳に関するパネルや実際に登山に使用された道具、山に生きる動物たちの剥製などが展示されています。
北アルプスの雄大な自然の中で、標高の高いエリアは多雪や低温などによる過酷な環境に適応できる限られた生き物しか暮らすことができず、一方で麓は山からもたらされる豊かな水資源により、多様な生き物が生息してきたそうで動物好きの矢吹さん、興味津々です。「動物がいっぱいいますね。特にニホンカモシカは迫力もあるけど愛らしいです」と特別天然記念物でもあるニホンカモシカが特に気になっていた様子でした。
館内を見学していると話しかけてくれたのは、2人目のロコレコさんの小野村美郷さん。山の魅力に魅せられ大町市に移住、山岳に関する本をメインとした古本屋を昨年オープンさせました。「ここは、日本で初めてできた山岳をテーマにした博物館で、北アルプスやその周辺地域に生息する動物の資料も豊富なんです。先ほど奈子さんがみていた“二ホンカモシカ”ももちろん、“ライチョウ”も実際に見られる施設もあるので見に行ってみませんか?」と小野村さんに誘われ早速移動します。
やってきたのは博物館併設の付属園(動植物園)です。付属園は、北アルプスやそのまわりでみられる動物や植物の生体展示・研究、傷病鳥獣の保護、種の保全に貢献するための施設。飼育下におけるニホンライチョウの自然放卵による繁殖に、日本で初めて成功したという実績もあります。矢吹さんも「実際にお目にかかれるなんて楽しみです」とテンションがあがります。
付属園に入り最初に訪れたのは“ライチョウ”の飼育舎です。「初めて見ました。すごい鳴いてる。なんだかまぶたが可愛いですね」と観察する矢吹さん。「実はこの“赤い色”はオスの特徴で繁殖の時期や興奮している時は赤い部分が大きくなるんですよ。今は“夏羽”と言われる羽が生えているのでこういう色ですが、1年に3回羽の色が変わるんですよ。秋は茶、冬は白と、環境に合わせて保護色になるんです」と教えてもらいました。
次に見に来たのは“二ホンカモシカ”です。「名前に“シカ”とはついているんですが、実はウシ科に属する生き物なんですよ」と小野村さん。「え!そうなんですか?言われるとどことなく、おっとりしているように見えます。すごく愛らしいですね」と笑顔のおふたり。
付属圓を後にしたおふたり。「ライチョウやニホンカモシカを知ってもらって、自然に興味を持ってもらってより大町市のことを知ってもらえたら嬉しいです」と言う小野村さん。「私、動物が好きですし、その動物たちが暮らしている大町市をもっと知りたいと思いました」と矢吹さん。「では、さらに地元を知ってもらいたいので長野の郷土料理を食べに行きませんか?ここ大町でしか味わえない“進化系のおやき”ですよ」との紹介でお店に向かいます。
小野村さんに案内され、たどりついたのは今年2月に大町市にオープンした“進化系おやき”のお店「mamani」です。オシャレなカフェの様な雰囲気の店内に「おやきって、郷土料理のイメージが強かったので、かわいらしくて素敵な空間に驚いています」と矢吹さん。
店内ではオーナーの白澤さんご夫婦が迎えてくれました。フレンチのシェフである白澤さんがフランス料理の敷居の高いイメージをなくすため、地元の食材や季節の野菜を使用し郷土料理のおやきにフレンチの技法を取り入れたのがきっかけで開発されたそうです。昔から親しまれている“おやき”とは一味違った“進化系のおやき”を食べられる話題のお店です。「洋風おやき。見た目も可愛いです!色々種類があるから楽しいですが迷っちゃいます」という矢吹さんに小野村さんがオススメをオーダーしてくれました。
さっそく運ばれてきたのは小野村さんもよく食べるという「味噌モッツァ」です。ガーリックソテーしたなすに自家製ベーコン、信州味噌の特製ソースとモッツァレラチーズが入った逸品。表面にも信州味噌の特製ソースとパルミジャーノチーズがかかっておりチーズの風味と味噌の深いお味がバツグンなおやきです。「見た目もかわいいし、味噌の香りとチーズがいっぱいで本当に美味しい。フレンチだけど、ちゃんと“和”の味がしてハマりそうです」と楽しみます。
次に運ばれてきたのは、デザート系おやきとして人気を博す「レモンアーモンドクリーム」です。アーモンドとバターのクリームと上に乗ったアイシングの優しい甘さの中に、レモン果皮の爽やかな香りが後を引くおやきです。「こちらも美味しいです。優しい甘さとさっぱりとしたレモンが最高です。フレンチとおやき、想像できなかったけど、最高ですね」と大満足の矢吹さんでした。
市立大町山岳博物館
書麓 アルプ
ロコレコ小野村さんが2023年にオープンした山の本をメインとした古本屋。オシャレな店内には、山岳に関する本や絵本、画集などが取り揃えられている。ポストカードなどの商品も購入できる。
mamani
小野村 美郷さん
Profile
茨城県出身。昨年3月に大町市に移住。書麓アルプ店長。
MOVIE
フレンチと融合!?進化系おやき
過去からのプレゼント
水と生きる大町で味わう天然水
続いてのロコレコさんは、生まれも育ちも大町の成沢隼人さんです。成沢さんは、北アルプスの名水を使用したクラフトビールが楽しめる「北アルプスブルワリー」を2019年にオープンし、地元で人気を博しています。まずは成沢さんのブルワリーにお邪魔することになりました。
「北アルプスブルワリー」では、北アルプスの湧水を仕込み水に使用してクラフトビールを開発・提供しています。「大町の水がとても美味しくて、その水の良さがそのままでている」と成沢さんがおすすめしてくれた“ラガー”をいただくことに。「飲みやすくて、すごくおいしい!」と矢吹さんもその味に感動。
「水がきれいで美味しいからこそ、美味しいビールがつくれるんです」と成沢さんも嬉しそうでした。
「大町市の水道水は、主に3か所の水源から取水しているんです。原水はすべて北アルプスの山々の自然のろ過により湧き出た“湧水”なんです。だから水道水も美味しくて。街中にもその美味しさを感じられるスポットがあるんです」と通りにある水道水が飲める場所に連れてきてもらいました。試飲した矢吹さん「雑味がない。ピュアなお水という感じがします。水道水とはとても思えないです!」と感動の様子でした。
「街にも水道水が飲めるスポットがいくつもあって、大町市には本当に美味しい水が豊富にあるんだって、分かりました」という矢吹さん。「実は、もっと水が好きになれる場所があるんです。そこに行ってみませんか」と成沢さんに誘われ、移動してきた先は自然豊かな森の中でした。
やってきたのは「サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場」です。敷地内には緑豊かな森や花崗岩により水の色が乳白色に見える美しい清流“乳川(ちがわ)”が流れる大自然の恵みを感じられる場所です。60箇所を超える候補地の中から新たな水源として選ばれ、2021年に生産を開始した新しい工場。生産拠点としてだけでなく、「サントリー天然水」ができるまでを五感で学ぶことができるブランド体験型施設になっています。
大自然の中を歩いてきたおふたり、なにやら美術館の様な入り口にやってきました。「こちらにトンネルがあるのですが、こちらを通って目的地に向かいます」と言う成沢さんに誘われ中に入っていきます。こちらの“青のトンネル”は天然水の流れをイメージしていて、水の気持ちになれるというコンセプトがあるそうです。
「不思議な空間ですね。ここを抜けたら“とっておきの天然水”を楽しめるんですね。なんだかワクワクします」と矢吹さんも興味津々です。
青のトンネルを抜けると迎えてくれたのは、サントリーの市田智之さんです。「サントリーの方ですよね?アウトドアな雰囲気の服装なのでびっくりしました」と不思議そうな矢吹さん。すると、「週の半分はこのスタイルで、ここ北アルプスの森の整備に取り組んでいます」と市田さんが応えてくれました。市田さんは、専門家や地域の方々と森の整備、森づくりを担当しているんだそうです。「天然水なのに森の整備?」と不思議そうな矢吹さん。
市田さんの案内で工場見学をさせていただくことになりました。「そもそもサントリーの天然水は山や森に降った雨雪が土に染みこみ地下深くで磨き上げられた天然水なんです。森が天然水を育む工場なんですよ」と市田さん。「そうなんですね!それで市田さんは森の整備をされているんですね」と納得の矢吹さん。市田さんによると、降った雨や雪が製品になるまで約20年もの長い歳月がかかるのだそうです。
工場見学ツアーでは市田さんに教えていただいた天然水の成り立ちのほかにも、ペットボトルの製造工程、天然水のボトリング、ラベルが貼られていく様子など、その過程や商品化されるまでを映像や模型で学ぶことができます。
工場見学を終え、天然水について学んだあとは、“サントリー天然水 北アルプス”のラベルにも描かれている餓鬼岳を見渡せるテラスで乾杯です。「私たちには“100年先の水を育む”というビジョンがあって、“ウォーターポジティブ”という活動に注力しています。“ウォーターポジティブ”は、消費量より多くの水を自然環境に還元する事で、私たちサントリーは汲み上げた地下水の2倍以上の水を自然と育むことを約束しています」と市田さんに教えてもらいました。
「天然水ができるまでに約20年もかかる事に本当に驚きました。そんな天然水を飲ませていただき、ありがたいですし、より深く美味しさを味わうことができました」と矢吹さん。「約20年も前からのプレゼントを私たちはいただいていたんですね。20年先、100年先の未来へのプレゼントを育む取り組み、素敵でした。“ウォーターポジティブ!”私もこの言葉を覚えました」と感慨深い様子の矢吹さんなのでした。
北アルプスブルワリー
サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場
2021年に稼働した同工場は、国営アルプスあづみの公園に隣接し、約41ヘクタールのアカマツ林の中にある。徹底した水質管理はもとより、成分分析等によって定期的に水質を検査するとともに、水専門の官能検査員が味や匂いの厳しいチェックを行っている。南アルプス、阿蘇、奥大山に続く第4の水源地。天然水が作られた工場ごとに製品ラベルの表記が違っており、同工場の製品は“北アルプス”の表記にくわえ、餓鬼岳、オオルリ、シナノキンバイの象徴の山、鳥、花が描かれている。
成沢 隼人さん
Profile
大町市生まれ。27歳まで東京で過ごし大町市へ帰郷。2019年北アルプスブルワリーオープン。
MOVIE
とっておきの天然水!
昔からある場所と味
大町を感じる銘店
この旅最後のロコレコさんに会いにやって来たのは仁科三湖のひとつ・中綱湖です。仁科三湖の中では最も小さく四季折々の風景が人気で穴場フォトスポットでもあります。「水面に空と山が反射してきれいです。水も澄んでるから底のほうまで見えます」とその美しさに感嘆の声をあげる矢吹さん。
こちらで出会ったのは、大町生まれ大町育ちのカメラマン・柏原清さんです。地元である大町のパンフレットなどにも写真を提供するカメラマンでありながら、黒部ダムのダムカレーの開発など、カメラ以外でも大町市を盛り上げています。「中綱湖はワカサギ釣りも有名ですが、本当に風景が美しい場所なんですよ。私の好きなスポットがあるので行ってみましょう」と柏原さんに案内され絶景スポットへ向かいます。
「仁科三湖の中でも一番好き」だという柏原さん。「春には桜が咲き、夏には新緑、秋には紅葉、冬にはあたり一面の雪景色と、四季を通して美しいんです。それらが湖面に反射して映る姿は圧巻なんですよ。日々変わっていく様子を見るのも好きで先週も来たほどです」と中綱湖の魅力を語ってくれました。
(上部写真提供:柏原 清)
すると、おもむろに牛乳瓶を取り出す柏原さん。「ここで飲む、この牛乳が最高なんですよ!」と矢吹さんにも牛乳をすすめます。「“松田びん牛乳”という商品名なんですが、子供の頃からよく飲んでいました。昔から“富より健康”のキャッチコピーの牛乳びんで有名ですよ」と笑う柏原さん。「良いキャッチコピーですね!牛乳、久々ですが瓶で飲むの最高です!濃厚だけどすっと入ってくる」と矢吹さんも笑顔です。お二人とも完飲です。
柏原さんオススメの絶景スポットでオススメの過ごし方をしたおふたり。ゆっくりと時の流れを感じます。「先ほど一緒に飲んでいた牛乳もそうですが、子供の頃から食べていた大町で愛されているグルメがあるので、こちらも味わってみませんか?」と柏原さんに誘われ移動することに。
「ここですね。俵屋さん?きれいでオシャレなお店ですね。なんのお店だろう?」と不思議そうな矢吹さん。「地元のみんなに愛されているお店で住んでいる人はもちろん、帰郷してきた人も一度は食べに来たいと言うお店なんですよ。早速入ってみましょう」と店内に入ります。
「あ!見たことがあるテーブルがありますね。メニューや看板を見て確信しました。中華のお店ですね」と笑顔の矢吹さん。こちらの「俵屋飯店」は地元の精肉店が運営している中華料理店。1923年に精肉店として創業し、その後、中華料理をはじめた同店はオープン以来、地元民に愛され続けています。2019年には店舗をリニューアルし、より過ごしやすい空間となりました。
「中華すごく好きです。最近ひとりラーメンにもデビューしたんです。メニューがたくさんあるけど、特にオススメはありますか?」という矢吹さんに「ギョウザなんです!」と柏原さんが応えます。「ギョウザ大好きです。すごく楽しみです」と言う矢吹さん。早速オーダーします。
「よく見るギョウザと違います。揚がってる?そして大きいです。皮の食感が裏と表でちがう。焼き目のある方はカリカリで反対側はやわらかい。お肉もパンパンで美味しいです!」とのこと。こちらのギョウザは多めのラードで焼き、お湯を入れて蒸すことで、半分揚がった様な食感になるのが特徴の人気商品。具材の隠し味は信州みそで、タレをつけなくてもそのまま楽しむこともできます。
もうひとつの柏原さんのオススメだという「バラ肉そば」もいただくことになりました。精肉店でもある同店でバラ肉をしっかり蒸したトンポーローが贅沢に入った人気メニューです。「八角がきいていて美味しい。口に入れるとすぐに溶けてなくなります」とこちらも大満足。「何度でも食べたくなる大町市のソウルフードです。美味しそうに食べてもらえて嬉しいです」という柏原さん。「大町のみなさんに愛される味。私も大好きです」と大満足の矢吹さんでした。
俵屋飯店
1923年に精肉店として創業。その後、中華料理屋もはじめたお店。2019年10月にリニューアルオープン。前面ガラス張りのモダンな雰囲気、“水のまち・大町”らしい水飲み場、水路などが設けられ、市民も観光客もくつろげる空間に。定番のギョウザは必食の逸品。
柏原 清さん
Profile
カメラマン。黒部ダムのダムカレーの開発や、ゲストハウスの立ち上げなどにも携わっている。
MOVIE
地元で愛されるソウルフード
Special Interview矢吹奈子
水の町・大町市で
大自然、人々の優しさ・思い、グルメに触れた
今までで、一番自然を感じられた場所でした。絵とか写真でしか見たことがない北アルプスの山々、美しい湖、素敵な所でした。
みなさん、ふんわりした雰囲気の方が多くて穏やかで気さくで、すごく嬉しかったです。来てよかったな。また来たいなとすぐに思いました。
天然水の事を学べたのも楽しかったです。よく飲んでいるサントリーの天然水シリーズに4つの水源がある事も知らなかったですし、水を作るために森から環境を変えていくという活動も知りませんでした。「ウォーターポジティブ!」の取り組みにも感銘を受けました。
グルメも新しいものや昔から愛されている味、また食べたいと思えるものばかりで最高でした。他にも気になるメニューがあったので、また来たときは絶対にチャレンジしたいです。大町市のみなさん、本当にありがとうございました。