北陸新幹線の延伸で近くなった加賀を楽しむ ekinoteと共に歴史ある加賀温泉郷へ

1300年もの歴史をもつ加賀温泉郷を旅するのは、映画「レディ加賀」に出演中の俳優・中村静香さん。今回は、駅と駅周辺の情報をまとめて見られるガイドブックアプリ「ekinote(エキノート)」を相棒に、映画の舞台にもなった山代温泉、山中温泉、片山津温泉という個性豊かな3つの温泉街をとことん満喫しちゃいます。
2006年「全日本国民的美少女コンテスト」の出場を機にデビュー。俳優として、ドラマ、映画、バラエティなど幅広いジャンルで活躍中。現在、大河ドラマ「光る君へ」への出演のほか、温泉旅館の女将を演じた映画「レディ加賀」が大ヒット上映中。出演舞台「ありのままに生きろ。今」も4月から始まる。
加賀温泉郷
石川県加賀市の山代温泉、山中温泉、片山津温泉を中心に形成する温泉郷。それぞれの温泉街へは、JR加賀温泉駅を起点に路線バスや周遊バスが運行している。
2024年3月16日の北陸新幹線金沢~敦賀間の延伸開業にともない、石川県内には2つの新幹線駅「加賀温泉駅」「小松駅」が新たに誕生。東京から加賀温泉までは最速2時間43分、大阪からは最速2時間6分でアクセスできるようになり、これまで以上に気軽に足を運べるようになります。
石川県加賀市の山代温泉、山中温泉、片山津温泉を中心に形成する温泉郷。それぞれの温泉街へは、JR加賀温泉駅を起点に路線バスや周遊バスが運行している。
2024年3月16日の北陸新幹線金沢~敦賀間の延伸開業にともない、石川県内には2つの新幹線駅「加賀温泉駅」「小松駅」が新たに誕生。東京から加賀温泉までは最速2時間43分、大阪からは最速2時間6分でアクセスできるようになり、これまで以上に気軽に足を運べるようになります。
|地元密着の海鮮食堂
|レトロモダンな大正建築で世界で一つの染め物
|創業800年の歴史をつなぐ老舗旅館
|隠れ家のような日本酒BAR
|九谷焼のディープスポットで絵付け体験
北陸新幹線延伸でグンと近くなった加賀温泉郷。開業準備真っ最中の加賀温泉駅に降り立った中村さんの第一声は「ただいま~!」。映画「レディ加賀」の撮影以来、中村さんにとって加賀は「ホッと落ち着ける第二の地元みたいな街」になったのだとか。
今回の旅の相棒は、駅と駅周辺の情報をまとめて見られる無料ガイドブックアプリ「ekinote(エキノート)」。スマホ片手に周辺エリアをチェックしてみると、日本海の冬の味覚が楽しめるお店があるという情報を発見。ということで、さっそく片山津温泉に向かうことにしました。
片山津温泉の中心地から徒歩15分ほどの場所にある「お食事処 桝屋」は、この地で30年以上続く地元密着型の小ぢんまりとしたお店。入口のホワイトボードには手書きのおすすめメニューがずらり。店主の升谷さんの目利きで“きときと(「新鮮」を意味する北陸方言)”な地物を毎日仕入れるため、内容はほとんど日替わりなのだとか。
中村さんがチョイスしたのは、ガスエビや天然ブリなど北陸の旬の味覚が散りばめられた一番人気の海鮮彩ちらし。一口食べて「ここでしか味わえない美味しさ!」とニンマリ顔の中村さん、映画の撮影中も日本海の魚介類を連日のように味わっていたそうですよ。
名物ノドグロの炙り寿司も平らげた中村さんは、その美味しさに加えてリーズナブルな値段にもビックリ。「今度は夜にお邪魔してお酒と一緒に味わいたいな」と、すでに次回の訪問プランを立てていました。
ekinoteで片山津温泉の情報を探す中村さんは、映画「レディ加賀」の撮影で訪れた思い出深い場所の記事を発見。「ロケ地の建物で珍しい染め物を体験できるなんて知らなかった」と再訪することに。
「芸妓検番 花館」は、かつて温泉街に大勢いた芸妓さんたちの稽古場として大正9年に建てられたレトロモダンな歴史的建造物です。当時の名残を感じる館内では加賀温泉郷の芸妓文化を伝える衣装や三味線、出欠席を管理する芸妓札など貴重な資料を展示。映画のワンシーンに登場した大ホールに足を踏み入れた中村さんは「懐かしい!ここでタップダンスを踊ったのが昨日のことみたい」と、撮影当時の記憶が蘇ってきたようです。
今回のお目当ては、歌人・与謝野晶子が片山津温泉で詠んだ歌にちなんだ「晶子染め」体験。気品ある薄紫色が印象的な天然素材100%の染め物です。
真っ白な絹のスカーフを折り重ねて輪ゴムで縛ったら、片山津温泉の源泉と緑茶に浸し、さらに1日に何度も色が変わるという柴山潟の湖底の土をぎゅうぎゅうと生地に揉み込みます。「温泉と泥で染めるなんて不思議な感じ。どんな模様になるんだろう?」とちょっぴり不安げな中村さん。それぞれの作業を3分ずつ3回繰り返してから輪ゴムを外すと…世界でひとつの絞り模様が出現!
「見て!めっちゃ綺麗じゃないですか?」という中村さんは、味わい深い仕上がりに大満足。春の季節にぴったりの素敵なお土産になりました。
※晶子染めは当面の間平日のみ
ekinoteで見つけた「800年の歴史を誇る老舗旅館」の記事に惹かれて、風光明媚な山中温泉にやってきた中村さん。山々に囲まれたのどかな街並みに「地元の京都みたいでなんだか懐かしい」とポツリ。
山中温泉は、俳聖・松尾芭蕉が「奥の細道」で有馬・草津に並ぶ三名湯のひとつに数えた歴史ある温泉地で、中でも大聖寺川の渓流沿いに立つ「白鷺湯 たわらや」は、鎌倉時代に開かれた12軒の湯宿のうち唯一残った老舗です。
「宿全体にオーラを感じますよね」という中村さんは、広々とした露天風呂付きの客室に大喜び。渓流の瀬音を聞きながら、芭蕉が「身も心もうるおす」と讃えた十割源泉の湯船に身を沈めると、「しっとりとしたお湯で体の芯まであったまりますね…」とうっとり。併設の専用サウナにはロウリュに加えて水風呂も完備され、「最高やん!わかってらっしゃる」と思わず拍手。満天の星空を眺めながらはもちろん、朝靄に包まれての温泉&サウナもおすすめです。
宿自慢のお食事は、日本海の旬の魚介や加賀野菜といった石川県の特選食材をふんだんに使った加賀会席のフルコース。能登牛ローストビーフやノドグロの宝楽焼きなど贅を尽くした料理に舌鼓を打ちながら「みんな絶対にここに来るべき!」と大絶賛の中村さんでした。
日本酒が大好きな中村さんは、ekinoteで気になるバーの情報見つけておおはしゃぎ。手持ち提灯を片手にさっそく夜の温泉街に繰り出します。
メインストリートのゆげ街道の脇道にひっそり佇む「和酒BAR縁がわ」は、築90年ほどの古民家を改装した隠れ家のような日本酒専門のバーで、2014年にオープン。地元出身のマスター・下木雄介さんは、利酒師の上級資格である「酒匠」を石川県で初めて取得した日本酒のスペシャリストです。
わずか9席の小さなお店は内装も外装も手作り感に溢れていて「めっちゃセンス良くて居心地がいい」と、すっかりくつろぎモードの中村さん。
メニューは石川県の地酒を中心に常時30銘柄。さらに山中漆器や、九谷焼など地元作家や職人が手掛ける酒器を使うのがこの店の流儀。しかも、酒質によって酒器を変え、湯煎でつくる燗酒は好みの温度を1度単位で注文できるというこだわりぶりです。
「お酒は人と人をつなぐ潤滑油」というマスターが最初に勧めてくれたのは銘酒「手取川」のスパークリング酒。山中漆器の美しさに加え、肴に選んだ椀物“焼き目 ダイの春仕立て”との相性も最高です。
2杯目「加賀鳶」の山廃純米無濾過生原酒に合わせるのは、春の新じゃがと加賀名産のブロッコリーを使ったタルタル。絶妙なマリアージュに「なんて贅沢な夜だろう」と満面の笑みです。
「美味しいお酒はもちろん、この空間とマスターの人柄にも酔わされちゃいますね」と、えびす顔の中村さん。素敵なお店と出会えて大喜びの夜でした。
1300年の歴史を持つ山代温泉は、古くから多くの文人墨客に愛された温泉地。情緒溢れるこの街には、粋で風雅な伝統文化が根付いています。
映画撮影で訪れた際に九谷焼の器を買って愛用しているという中村さんは、ekinoteで九谷焼の絵付け体験ができるスポットを発見。「こんなところ知らなかった!」と、温泉地のはずれにある「九谷焼窯跡展示館」を目指します。
九谷焼は加賀大聖寺藩で生まれた伝統工芸品で、九谷五彩(緑、黄、紫、紺青、赤)の色絵具を活用した鮮やかな色彩表現が特徴です。
最初に目に飛び込んできたのは、江戸時代の豪商が築いた巨大な登り窯の遺跡。「うわ!すご!」とそのスケールに圧倒されながら、先人の知恵が詰まった窯の仕組みを知り「考え抜かれてるんですね」と感心。昭和40年まで使われていた現存最古の登り窯など、九谷焼の長い歴史を肌で感じたようです。
古民家を移築して窯元の陶房として使用されていた展示棟では、九谷焼の主な製法や技法に触れ、幕末期の精細な表現にはただ見惚れるばかり。
見学の後はいよいよ絵付け体験。真っ白なお皿を前に「やりたいことが無限に広がっちゃうから難しいな」とつぶやきながら絵筆をとった中村さんは、自分の名前の一文字にハート形の花びらをあしらった図柄に挑戦。実際の絵の具の色と、焼き上がり後の色とは全く異なるため、完成図を頭の中で想像しながらデザインするのがポイントだとか。
「自分で作った九谷焼なんて一生モノですよね」と、仕上がりが待ちきれない様子でした。
2つの共同浴場「総湯」「古総湯」の周辺は、湯の曲輪(ゆのがわ)と呼ばれる山代温泉の中心地。これぞニッポンの温泉街!と呼びたくなるような光景です。
足湯に浸かりながらekinoteで湯の曲輪エリアのおすすめを探す中村さん、「スイーツ、最高ですね!」と目がキラキラ。気になるお店が見つかったようです。
最初に向かったのは2023年にオープンしたばかりの「Monta-Yu(モンターユ)加賀」。加賀野菜の五郎島金時芋を使ったスイーツが自慢のお店で、一番人気の「絞りたてモンブラン五郎島金時」は、芋の甘みをそのまま生かしたモンブランクリームを、注文を受けてから目の前でたっぷり絞る贅沢な逸品。繊細で滑らかなクリームをすくって口に運ぶと「なに、このモンブラン!?」と恍惚の表情に。どうやら未知の美味しさだったようです。「これは投稿しましょう!」とekinoteの投稿機能でシェアするために写真もパシャリ。
すぐそばには「二〇〇年羊羹」という高級感漂う暖簾を掲げる「瑓(れん)永昌堂」もあります。こちらは、加賀大聖寺藩前田家の御用菓子司を務めた老舗で、北海道産小豆100%の自家製餡を使った羊羹が名物。定番の「煉羊羹」は創業当時から変わらないシンプルながらも究極の味わいだとか。
昔から和菓子が大好きという中村さんは、羊羹を一口試食して「濃密で上品。ぎっしりしてる」とお気に入りの様子。自分用のおみやげも購入していました。
ekinoteを使った初めての旅に「今まで知らなかった加賀の魅力をたくさん教えてもらった気がする。次も使ってみたいな」とすっかりハマっちゃったみたいですね。
加賀温泉旅のオフショットをekinoteアプリ内で投稿しているので、気になる方はぜひダウンロードしてチェックしてみてくださいね!