ロマン溢れる街並みに
見つけた癒やしの隠れ家
つづいてのロコレコさんに会いにやってきたのは江ノ電長谷駅です。ロコレコさんとの待ち合わせは御霊神社(ごりょうじんじゃ)ということで「御霊神社、どんなところですかね?」と慣れた手つきで”ekinote”を見てみます。
御霊神社は、長谷駅から徒歩5分ほどの場所にあり、平安時代末期には存立していた、といわれる古い神社です。江ノ電の線路沿いにあり、鳥居の目の前を江ノ電が通過する景色はこの場所ならではで、社殿も荘厳で雰囲気があるとのこと。
神社を散策していると2人目のロコレコ・鈴木早織さんに出会いました。「素敵なお召し物ですね。パンツスタイルですがお着物ですよね?」と興味津々の山之内さん。「実は私、着物活動家として活動していまして古着物を使ってオリジナルの商品を作っています。すずちゃんにも着物を着てほしくて、いくつか持ってきました」という鈴木さんにすすめられ、試着してみました。「テンション上がるねー」と笑顔のおふたり。着物を着て歩くことに。
「私の大好きな長谷は街と海、山も近くて大仏やお寺もあって、着物で歩くのにもすごく良くて…なかでも特に好きな場所があるんです。まるで、おばあちゃんの家にきたような優しい感覚に包まれるカフェを紹介しますね」と鈴木さんが連れてきてくれたのが「てぬぐいカフェ 一花屋(いちげや)」です。築約90年、趣のある古民家におじゃまします。
迎えてくれたのはオーナーの瀬能笛里子さんです。店内にはてぬぐい、和雑貨、陶器などがならび購入することもできます。もともと江戸時代の質素ながら豊かな庶民生活に憧れがあり、そうした暮らしの延長線上にあるお店として、庶民的な暮らしを象徴する“てぬぐい”をテーマにしたカフェを始めることにしたのだとか。
店内の客席は庭に面した縁側と、そこにつづく広い座敷に設けられており、縁側のちゃぶ台と座布団がレトロな雰囲気を感じさせてくれる癒やしの空間。「なんだか“おばあちゃんの家にいるみたい”って言ってた意味が分かります。ほっこりしますね」と山之内さんもお気に入りの様子です。
「本当に落ち着く空間ですよね。今日はいつも食べている“おむすびのプレート”も食べてもらいたいんです」と鈴木さん。「こういうワンプレート大好きです」という山之内さん、食が進みます。自家製の梅干しや鎌倉のわかめを使ったおむすびをはじめ、かき菜の発酵しいたけソース和え、沖縄で旧正月に出されるターンムアーギーと呼ばれる田芋を揚げてから煮る料理、豆腐で作った自家製タルタルソースをかけた車麩のカツなど、体にも優しく安心なこだわりの一皿です。
「ボリュームもちゃんとあって、おなかいっぱいにもなるし、健康にも気をつかえるなんて最高ですね。特に初めて食べたターンムアーギー、くせになりそうです。じゃがいもと里いもの中間みたいで、ねっとり感とホクホク感が最高でした」とお食事も大満足の山之内さん。癒やしの空間でしばし女子トークを楽しんだのでした。
てぬぐいカフェ 一花屋(いちげや)
鈴木 早織さん
Profile
着物活動家。日常でもとり入れやすい着物のアイデアを発信している。
MOVIE
築90年の古民家てぬぐいカフェ
連綿と続く優しい味
名物おかみに逢いに行く