幻の米から生まれた
心もとろける和洋菓子
この旅の最後にやって来たのは、北杜市が誇る名水スポット「三分一湧水(さんぶいちゆうすい)」。日本名水百選にも選ばれた清水が地中から湧き出す静かで美しい場所です。「すごく透明なのがよく見えます」と目を細める大友さん。この湧水の特徴は、1ヵ所に集まった水が三方向へ等しく分かれていくこと。かつて水をめぐる争いがあった際に、3つの村へ平等に分配するために造られたそうです。数百年前の知恵を今も目にすることができます。
湧水を眺めていると1人の女性が颯爽と現れました。北杜市の魅力をSNSで発信している地元インフルエンサーのMomoka(ももか)さんです。「私は北杜市の情報をSNSで発信しています。今日はぜひ、北杜市の魅力を大友さんにもっとお伝えしたいと思って」と笑顔で挨拶。「北杜市は綺麗なお水が有名で、そこから作られるお菓子がとっても美味しいお店があるんです! ぜひ紹介したいです」と、Momokaさん。とっておきのお店への期待が高まります。
Momokaさんが案内してくれたのは、手作り和洋菓子のお店「秋月(しゅうげつ)」。「私もプライベートでよく買いに来るお店です。何を食べても美味しくて大ファンなのですが、お土産や贈り物にもぴったりで、よく利用させてもらっています」とMomokaさん。「和洋菓子! とっても気になります」と大友さん。テンションが上がります。
店内で温かく迎えてくれたのは、お店を営む柏木ご夫妻。すると「私、花恋さんと同じ群馬県出身なんです。大ファンなんです!番組もずっと見てます」と奥様の晴美(はるみ)さん。嬉しい告白に「ありがとうございます!すごく 嬉しいです!」と大友さんの顔が一気にほころびました。
秋月のお菓子には特徴があります。それは「農林48号」通称「よんぱち」と呼ばれる幻のお米を使用していること。「栽培がすごく難しくて、希少なお米です。とても美味しいんです」とMomokaさん。地元でもほとんど出回らない希少米だそうです。「武川産米 農林48号100%使用は当店だけ。機械だと粘りがすごくて、くっついてしまうので、手作りで頑張っています」とご主人の則仁(のりひと)さんが教えてくれます。「このお米を使ったお菓子なんて、すごく贅沢ですね!ぜひいただきたいです」と大友さん。
柏木ご夫妻のご厚意で特別に店内でスイーツをいただくことに。最初に出していただいたのは、Momokaさん一押しの「よんぱち焼きだんご」。幻のお米「武川産米 農林48号」を使用した同店のオリジナルスイーツです。一口食べた大友さんの目が大きく開きます。「口に入れた瞬間に溶けます! 幻を体感してますね今!」「もちもちって食感もあるんですけど、トローンと溶けていくような、フニャーンみたいな感じ! こんなの初体験です!」と興奮が止まりません。「この上品なみたらしが甘すぎないので、絶妙な味わいをうんでますよね。甘さがくどくないし、スルリと喉越しがよくて、いっぱい食べたくなります!」と大絶賛!
続いて登場したのが「よんぱちぷりん」。表面にはよんぱちの粒がトッピングされ、プリン全体にも米粒が点在。そして一番底には、よんぱちがたっぷりと詰まっています。「小さな子どもさんにも食べられる様にカラメルをお米に置き換えたんです」とご主人。冷やしても硬くならない、よんぱち特有の性質があるからこそ実現した、他のお米では作れない一品です。「濃くて滑らかなプリンを食べていると、お米の粒の食感がダイレクトに口に伝わってきます! 新しい食感で本当にプリンとよく合います」と大友さん。
「こんなに喜んで食べてくださる方は初めて見たかもしれないです」とMomokaさんが目を細めます。夫婦二人三脚で守り続ける手作りのこだわりと、幻のお米が生む奇跡の食感。大友さんの心にしっかりと刻まれた味でした。「いろんな方にこの味を知ってもらいたい」というご夫婦の思いが、一口一口に込められた「秋月」。北杜市の清らかな水と希少なお米が出会って生まれる、ここにしかない美味しさを堪能したのでした。
手作り和洋菓子 秋月
(てづくりわようがし しゅうげつ)
北杜市武川町に佇む、地元素材にこだわった手づくり和洋菓子の店。看板商品は、栽培の難しさから一度は市場を去った幻の米・武川産米「農林48号」を100%使用した「よんぱち焼きだんご」。粘りが強すぎて機械では作れず、ひとつひとつ手作りで仕上げる逸品で、口に入れた瞬間トローンと溶ける食感が話題を呼ぶ。冷えても硬くならない「よんぱち」の特性を活かした「よんぱちぷりん」も必食。表面にのった米粒のトッピングから、底にたっぷり詰まったお米まで、滑らかなプリンとの絶妙なコントラストが楽しめる。店主夫婦が丁寧に作り上げる菓子は、子どもからお年寄りまで幅広く愛されている。
MOVIE
幻のお米とスイーツの出会い
旅を振り返って…