潮風を浴びて走る
朝市通りの海鮮丼
旅の始まりは、唐津市浜玉町の浜崎海岸。虹の松原に連なる、水のきれいな海水浴場として夏は海水浴やウィンドサーフィンで賑わう浜です。さっそく波打ち際へ駆け出した山之内さん。「おおおお!気持ち良いですねー!」「波の音が心地良いです!」と、緑と海に囲まれた唐津の旅の幕開けを全身で味わいます。
波と戯れていると、浜辺に現れたのがこの旅最初のロコレコさん、佐久間 静香(さくま しずか)さん。佐久間さんは唐津市でゲストハウスを営み、旅人たちに唐津の魅力を伝えています。
電動トゥクトゥクレンタカー「Kari Tuku(カリトゥク)」を経営する永田 浩文(ながた ひろふみ)さんと登場です。「佐賀県は来たことがあるんですけど、唐津市は初めてなので楽しみですね」と山之内さん。地元を知り尽くしたふたりの案内で、唐津の海岸線をめぐる旅に出発です。
3人を乗せた電動トゥクトゥクが走り出しました。向かうのは2023年開通の国道204号唐房バイパスから波戸岬までの約20kmのルート、その名も「ルート・グランブルー」。唐津の海をこよなく愛した伝説のフリーダイバー、ジャック・マイヨールにちなんで名付けられた絶景ドライブルートです。「バイクでもない、車でもない新しい感覚ですね」「風が気持ち良い!」と山之内さん。「観光のお客様が来たら、絶対このルートを通ることをおすすめするんです」と佐久間さん。「おー!海が近い!」窓のない車体いっぱいに、玄界灘の潮風が吹き抜けます。
トゥクトゥクが到着したのは、港町・呼子。港のそばの「呼子朝市通り」は、大正時代初期から続く日本三大朝市のひとつに数えられる名物スポットです。通りには名産品を並べた露店が軒を連ね、お母さんたちの元気な声が飛び交います。「良い雰囲気ですね」と、山之内さんも朝市の空気にほっこり。永田さんにお礼を伝えて、ここからは歩いて朝ごはんへ向かいます。
佐久間さんが案内してくれたのは、朝市通りに今年1月にオープンしたばかりの「呼子 甚六朝市食堂(よぶこ じんろくあさいちしょくどう)」。”魚と出汁”をテーマに、朝7時30分から朝ごはんが楽しめる新拠点です。「わー!香りも最高ですが、インテリアもとっても素敵」と、おしゃれな店内に山之内さんのテンションも上がります。看板メニューは地元の旬魚を使った海鮮丼。「絶対美味しい!」と期待がふくらみます。
運ばれてきたのは、地元のブランド鯛「穂州鯛(ほしゅうだい)」をたっぷり使った海鮮丼がメインの「漁師町の朝市ごはん 白」。「すごいですね。美しい!!綺麗に盛り付けされていて食欲をそそります」と思わず見とれる山之内さん。唐津焼の器に、肉厚の鯛が敷き詰められています。さらに「せっかく唐津にいらっしゃったので、山の幸と海の幸を」と、地元・宮島醤油の味噌で仕立てた、具だくさん魚のあら汁と小鉢も。「なんて贅沢な朝だ」と、山之内さんの目が輝きます。
「いただきます!」と、まずは鯛をひと口。「タレがジュレ状になっていて、お刺身だけにしっかりとお味がからんでいます」と山之内さん。プリプリの鯛に薬味とすだちも効いていて「全部おいしいです!お出汁が効いたお米もおいしい」と箸が止まりません。あら汁をすすれば「私の知ってるアラと違う。身がしっかり!」「お魚とお野菜の旨味がしっかり出ています」と大絶賛。「美味しすぎる」と幸せいっぱいの表情です。
すると、佐久間さんから「実はお出汁をかけて、お茶漬けとしても食べられるんですよ」と嬉しい提案が。お茶碗に取り分けたご飯に、特製の出汁を注ぎます。ウルメイワシや焼きあご、ホタテ、昆布、シイタケなど、九州の素材をたっぷり使ったここでしか味わえないこだわりの出汁。「九州の旨みがギュッと詰まってるんですね」と、山之内さんも興味津々です。
ひと口いただくと、「おいしいです!優しい味がします」としみじみ。「お出汁がとてもおいしいのと、鯛の食感と香り、旨味が変わって、全く違うものを食べてるみたい」と、1杯で2度楽しめる味わいに感激です。
「朝ごはんにぴったり」「これは最高です」と大満足。漁師町の朝の豊かさを、お腹いっぱいに感じた時間でした。
呼子 甚六朝市食堂
(よぶこ じんろくあさいちしょくどう)
呼子朝市通り
(よぶこあさいちどおり)
石川県の輪島、岐阜県の高山と並ぶ日本三大朝市のひとつで、大正時代初期から続く「呼子朝市」が開かれる通り。朝7時30分から12時まで毎日開かれており、約200mの朝市通りには多くの露店が軒を連ねる。新鮮な海産物や干物、野菜などが並び、お店の人との会話も楽しい呼子ならではの朝の名物。
MOVIE
朝市通りで出会う朝ごはん
海を学んで、海で遊ぶ
いろは島の絶景SUP