02.

海を学んで、海で遊ぶ
いろは島の絶景SUP

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続いてやって来たのは、東松浦半島の先端・波戸岬。「日本渚百選」にも選ばれた美しい岬に、2026年6月7日にオープンしたばかりの施設があります。その名も「世界海洋プラスチックプランニングセンター」、愛称“PLA PLA(プラプラ)”。「海が近いので、潮風が心地良いですね」と、山之内さんも到着早々、岬の開放感を満喫します。

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「PLA PLA」は、玄界灘に流れ着いた海洋プラスチック問題をテーマにした“佐賀発・世界初の体験型・学習拠点”。漂着物の展示やビーチクリーン、海洋プラスチックを素材にしたものづくり体験まで、世界中から漂着した海洋プラスチックについて「学び、考え、行動する」がそろった注目スポットです。スタッフの張嘉妍(ちょうかけん)さんに迎えられて、いざ館内へ。廃棄物である海洋プラスチックを宝物に変える”アップサイクル”の最前線に、興味深そうな山之内さん。

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まず案内されたのは、白い矢印で描かれている海流を映し出す大きな展示。「こういう風に海の流れがあるんですね。かわいいイラストになっていますが、所々に漂着物がある感じがします」「こう見ると悲しくなりますね」と山之内さん。九州北部の海岸は、対馬海流が運ぶ海洋プラスチックが漂着しやすい場所。ここ波戸岬にも、日々たくさんの海洋プラスチックが流れ着いているといいます。

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実際に漂着した海洋プラスチックの展示物をみながら説明を受けた後、ひときわ目立つ地球儀の形をした展示を見つけました。「これ、実は毎朝更新されているライブ映像なんです。流れている光の線が海流でその上の白い光の粒子が実は、海洋プラスチックなんです」と張さん。「本当に今日の様子なんですね。今いるここの周りにも、海洋プラスチックがたくさん流れてるんですね」と、山之内さんの表情も真剣に。しかし、ここからが「PLA PLA」の本領です。「漂着物を見ると、ごみだと思いますよね。でも、きれいなものに作り変えられるんですよ。元の素材以上の価値を生み出すこと、それが“アップサイクル”なんです」

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色とりどりに仕分けられた海洋プラスチックを前に、「美しいですね!こういう風に色分けしたら、もうごみではないですよね」と張さん、見方が変わる体験が始まります。
挑戦するのは、海洋プラスチックを使ったキーチャーム作り。作れる形は、「呼子といえば?」「それはやっぱりイカですよね」ということで、イカの形!好きな色の素材を選んで型に入れ、180度で約2分プレスすれば完成という手軽さです。「オレンジ好きです」「ピンクっぽい赤も混ぜちゃおう」、さらに”唐津の海の色”のブルーも加えて、山之内さんだけの配色に。「これはみんな、個性が出るんですよ」と張さん。

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型から取り出した瞬間、「あ、可愛い!」と山之内さんの歓声が上がりました。「ゲソの先が青くなりました」「焼きイカみたいな色になってます」と、世界にひとつのイカキーチャームが完成です。仕上げのカットでは「編み物とか料理とか好きやから器用だと思われがちなんですけど、基本的には超不器用ですね」と笑わせる場面も。海洋プラスチックが、旅の宝物に生まれ変わりました。

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続いては、唐津の海を思いきり遊ぶアクティビティへ。やって来たのは、伊万里湾に大小48の島々が浮かぶ景勝地「いろは島」です。出迎えてくれたのは、「今日のツアーに連れて行ってくれる、たいようアウトドアの皆さんです」。代表の古川 陽進(ふるかわ ようしん)さんは唐津生まれ。国内唯一のプロラフティングチームに所属し、2011年には世界大会で優勝を果たしました。その後、唐津にUターンして「たいようアウトドア」を設立した自然遊びのプロフェッショナルです。

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今回特別に用意してくれたのは、通常の2倍ほどの幅がある大型SUP(スタンドアップパドルボード)。「私、本当に泳げなくて」と不安げな山之内さんに、「これだったら落ちることもないですよ。めったにひっくり返らないので、この上で踊っても大丈夫」と古川さん。「ちょっと安心して乗れますね」と笑顔がこぼれます。ボードに乗り込むと「近い!水!」と、さっそく海面との近さにびっくり。「では、海へ出ていきます。皆さん、パドルを上げて…出発!」の掛け声で、いろは島の旅が動き出しました。

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ボードがすーっと滑り出すと、「気持ち良い!」「特等席だ!」と山之内さんは大はしゃぎ。出発してしばらくすると、そこは島々に囲まれた穏やかな内海です。「こんなに水面が近いのは、初めてです」「水遊びもほとんどしたことがなくて、海にちゃんと入ったのも初めてなんです」と山之内さん。それでも「うわー、すごい!海が広い!」と、目の前にひらける景色に声がはずみます。

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最初は「ちょっとこわいかも」と恐る恐るだった山之内さんも、古川さんに教わりながら膝立ちから挑戦。「もう今立たないと、終わっちゃいますよ」と背中を押され、「絶対どこかで立ってやるんだから!」と一念発起します。そしてついに、自分の足でボードの上に「立てた、立てた!」と歓声が上がりました。ちょうど風もやみ、鏡のような海面が広がります。「絶対立てないと思ったのに!」と、達成感いっぱいの笑顔。その視線の先に、砂だけでできた小さな無人島が見えてきました。

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ボードを降りて、いざ上陸。「到着でーす!イェーイ、ありがとうございます!」と山之内さんも嬉しそうな様子。波に削られて模様のようになった岩肌に、「本当だ、削られてる!」と見入ります。「上陸してみて、どうですか?」と張さんに聞かれると、「すごく不思議な感覚です。国内で、こんな体験ができるんだって。普段プライベートでは、こんなにアクティブな旅はしないので、嬉しいです!だって、信じられない絶景ですよ」と、感激しきりの様子です。

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この小さな島は、長い年月をかけて潮の流れが砂を運び、削り出した自然の造形。「何百年かしたら、あの奥の島も削られて、新しい無人島になるんですよ」と古川さん。さらに「実はこの島、購入して所有者にもなれるみたいなんですよ。ただし国定公園内なので、自由に何かをすることはできないんですが」という驚きの話も。沖に立つ赤い灯台の、そのさらに向こうはもう長崎県。海と島々がつくる絶景に、時間を忘れてしまいそうです。

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島での締めくくりは、古川さんが淹れてくれる1杯のコーヒー。「いつも島に渡ったら、コーヒーとお菓子を楽しんで戻るんです」と古川さん。山之内さんもお手伝い。その場で豆を挽きはじめると「私、無人島で豆を挽いてる!なんか、かっこいい」と大はしゃぎです。お供は、唐津銘菓の「松露饅頭(しょうろまんじゅう)」。「”お土産といったらこれ”っていう定番なんですよ」と古川さん。「本当においしい!」と笑顔がこぼれるおふたり。「初めての体験ばかりでしたけど、ゆったり海を渡った先で、こんな自然の壮大さを感じられるなんて、贅沢すぎますよね」海を学び、海で遊んだ1日。唐津の海の懐の深さを、心とカラダで感じた時間でした。

いろは島(いろはじま)

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伊万里湾に浮かぶ大小48とされる多数の島々の総称「いろは島」。いろは48文字にちなんで、空海(弘法大師)が名付けたといわれ、青い海とその中に浮かぶ緑の島々の美しさには、さすがの弘法大師も筆を投げたと伝えられている。波穏やかな内海はSUPなどマリンアクティビティの絶好のフィールドで、「たいようアウトドア」のツアーでは、砂の無人島への上陸体験も楽しめる。

INFORMATION

住所 | 佐賀県唐津市肥前町満越
電話番号 | 0955-53-7145

世界海洋プラスチックプランニングセンター
(せかいかいようぷらすちっくぷらんにんぐせんたー)

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2026年6月7日、波戸岬にオープンした世界初の海洋プラスチック問題をテーマにした体験型ミュージアム&ラボラトリー。実際に回収された海洋プラスチックの展示やリアルタイムデータの公開のほか、海洋プラスチックを素材にしたキーチャーム作りなどのアップサイクル体験ができる。カフェ&ショップ「had COFFEE & SEA」を併設。館内見学無料。

INFORMATION

住所 | 佐賀県唐津市鎮西町波戸720-1
電話番号 | 0955-53-8572

in KARATSU CITY

張嘉妍さん

Profile

今年5月に唐津市に移住してきた世界海洋プラスチックプランニングセンターのシニアマネージャー。

MOVIE

海を貸し切りに

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03.LET’STRAVEL

老舗の一杯を片手に
海の幸を炙って

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