よかバスで、いざ
和紙のうちわに、夏をのせて
旅の始まりは、福岡県八女市の八女中央大茶園。ゆるやかな丘陵地に、東京ドームおよそ15個分、約70haもの茶畑がどこまでも広がる、八女茶の一大産地です。展望所に立った丹生さんの目の前に、緑の絨毯のような景色が現れました。「今回は福岡県八女市にやって来ました。見てください、一面茶畑! ふかふかしていそうで寝そべりたいくらい」。「八女市といえばお茶ですが、他にもどんなものが待っているのか、レコしてもらうのが楽しみです」と、旅への期待がふくらみます。
緑の絶景を眺めながら、のんびり散歩していると、大きなバスの前で、この旅最初のロコレコさんが待っていました。「丹生ちゃーん!こんにちは!」「こんにちは! 丹生 明里です、よろしくお願いします」。声をかけてくれたのは、鵜木 佐知子(うのき さちこ)さん。八女生まれ八女育ち、現在も八女市に暮らす、バスの添乗員さんです。八女市のことを知り尽くした、頼れる案内人との出会いに、旅への期待がさらに高まります。
「これから八女市の素敵な場所にご案内します!一緒にバス旅しませんか?」と鵜木さん。「やったー!そういえば、このバス、“よかバス”って書いてありましたけど、“よかバス”ってなんですか?」と丹生さん。「“よかバス”は複数の旅行会社が企画する多彩な日帰り・宿泊ツアーを一括検索できるサービスです。バスでの移動や食事、観光がセットになっていて福岡の“よかところ”を気軽に訪れることができるんですよ!」八女市は自家用車でないと行きにくい場所も多いものの、バスで気軽にめぐれるのだそう。「最高の旅になりそうです!」と、鵜木さんの案内で出発です。
バスを降りてやって来たのは、八女伝統工芸館。仏壇や提灯、石灯ろう、手すき和紙など、八女市が誇る伝統工芸を一堂に集めた施設です。出迎えてくれたのは、見上げるほど大きな石灯ろう。その堂々としたスケールに、「大きいですねー!立派!」と丹生さんも思わず見上げます。館内では職人さんの実演を見学できるほか、竹細工などの工芸品も販売。すぐ隣の観光物産館「ときめき」では、八女茶や地酒など八女の特産品も手に入ります。八女市のものづくりの奥深さにふれられる、伝統文化の入り口です。
丹生さんが案内されたのは、手すき和紙資料館。こちらで「手すき和紙の体験」をさせてもらうことになりました。八女市の手すき和紙は、九州で最も古い約400年もの歴史をもつのだそう。しおりやはがきなど体験メニューは豊富ですが、「夏ですので、うちわを!」と、3種類の形からキュートなくま型のうちわを選びました。
職人さんに教えてもらいながら、いよいよ紙漉きへ。「楮(こうぞ)」という木の皮の繊維などが入ったとろとろの「練り水」を、「すげた」という道具ですくい、縦横に振って練り水を落としていきます。「思ったより繊維が残るんですね!なんだか、社会科の資料集で見る景色!」と丹生さん。「八女市は自然が豊かで、原料ももちろん、矢部川という綺麗な水が流れているので、和紙づくりに適しているんですよ」と鵜木さん。「地元のもので作り、それが続いているのが素敵ですね」と、丹生さんも感心します。
紙漉きの体験を終え、乾燥機にかけること約40分。「じゃーん!」と披露されたのは、キュートなくまのうちわ。「自分で作ったうちわで風を感じられるのが幸せです!涼しい!」と大満足。
「黄色とか水色が好き」と、ビタミンカラーの花を散らした丹生さん。くまの耳にはミニひまわり。お手製のうちわに“ひまわりちゃん”と名づけお気に入りの様子。八女市の伝統を、手から感じた素敵な時間でした。
八女伝統工芸館
やめでんとうこうげいかん
よかバス
鵜木 佐知子さん
Profile
生まれてからずっと八女市に暮らす、バスの添乗員。八女のよかところを知り尽くし、訪れる人を八女弁の温かさで案内する。
MOVIE
バスで行く伝統体験
バスは、山あいへ
夏の清流で、乾杯