日本酒造りを礎に
オンリーワンの新道を


つづいて大友さんが出会ったロコレコさんは、“ゆとり、ここち、やさしさ”ほどよいおもてなしの心をモットーに1885年の創業から朝倉市は原鶴温泉を代表する宿として名高い六峰舘の女将・井上桂子さんです。「すてきなお召し物。井上さんはこちらの旅館の女将さんなんですね。何をレコしていただけるのか楽しみです」と期待がふくらみます。


館内のショップに案内され地元のお酒類がおいてある棚をみながら井上さんが言います。「朝倉市は水と緑に恵まれた場所で上質な日本酒や焼酎がつくられているんです。そのお酒づくりの技術を活かして新しい取り組みをしている所があるんです」との説明を受け、さっそく移動します。たどりついたのは朝倉市の老舗日本酒蔵元「篠崎」が2021年から操業開始した福岡県初のウイスキー蒸溜所「新道蒸溜所」です。「ここの一角で新しい挑戦として“あるお酒”を作っていて、それをレコしたいんです」と言う井上さん。


施設内を進むと、おふたりの男性が。「ようこそ。SHINDO WINESへ」と迎え入れてくれたのはもともと「篠崎」にて蔵人として日本酒作りをしていた阪本さんと一緒にワインづくりをしている商品開発担当の柳さんです。
「“あるお酒”ってワインのことだったんですね。見た目もオシャレだし写真にとっても映えそう!」とテンションが上がります。

まずは、地元うきは市の巨峰を使用した手作りワイン「ASAHA WHITE 2022」をいただきます。商品名のASAHAは朝倉市とうきは市をかけたと言います。日本酒づくりの技術と海外からのワインづくりの技術をかけあわせ完成まで2年かかったというワインは「二度と同じものを作れない奇跡のワイン」と阪本さんも太鼓判です。「ブドウの味がしっかりして渋み、甘味、酸味全てが入ってるけど口当たりがよくてゴクゴク飲めちゃいます」と大友さんも楽しみます。


つづいて飲ませていただいたのは、こちらもうきは市産のブドウを使った微発泡の「UKIHA BUBBLES 2021」。キンキンに冷やして暑い日に飲むのがオススメなんだとか。「なんだか初めてのお味です。フルーティーで酸味もつよめ。確かに夏の暑い日に合いそうです」と大友さん。「比較的涼しい場所で作られたワインとはちがって夏に暑いエリアで作られたワインは暑い時に飲むのが美味しいと思います」という阪本さんの言葉に納得です。


美味しいワインを味わっていると阪本さんの奥様が手作りのパンとパテを持ってきてくれました。なんでもワインづくりをしていると夜中になってしまうこともしばしばで、そんな時に奥様が晩ごはんや夜食を作ってきてくれるんだとか。今日はなかでもドイツ人奥様特製トマトバジル味の「ベジバターズ」とクルミ、レンズ豆や玉ねぎで作られた「ヴィーガンパテ」です。「たっぷりつければつけただけ美味しい。これは最強です」と大満足の大友さん。

「ずっとワインづくりがしたかったんです。忙しい時には妻にもてつだってもらったり本当にみんなで良いものを作りたいとおもっています。まずはSHINDO WINEを全世界の夏の代表格にしていきたい」と夢を語ってくれた阪本さん。「そんな思いがあるワインだから、こんなにステキな味がするんですね。本当にみんなが好きな味だと思います。SHINDO WINESにカンパーイ」と新しいチャレンジの味に舌鼓をうったのでした。
SHINDO WINES

朝倉市の老舗日本酒蔵元「篠崎」が2021年から操業開始した、福岡県初のウイスキー蒸溜所「新道蒸溜所」の一角を間借りして運営しているワイナリー。取材当時建設中であった新ワイナリーに移設し更なる発展と挑戦を続けている。




井上桂子さん
Profile
原鶴温泉 ほどあいの宿 六峰舘の女将。九州医療センターにて勤務ののち、結婚を機に旅館業へ。
MOVIE
SHINDO WINES

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