04.

お隣、西条市で
鉄板ナポリタンと洋風焼き鯛めし

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旅の最後は、東温市のお隣の西条市(さいじょうし)へ。東温市役所から車で約30分、石鎚山(いしづちさん)のふもとに広がる“水の都”です。案内してくれるのは、ふたたびゆりママんさん。西日本最高峰の石鎚山に降った雨は地下にしみ込み、まちの下を流れています。地中に管を打ち込むだけで水が噴き出すことから、その湧き水は「うちぬき」と呼ばれ、市内に約2,000か所もあるのだとか。やって来たのは、西条市役所のすぐ近くにある「うちぬき広場」です。「遠方から、この水を求めてくる方も多いんです」とゆりママんさん。さっそく手ですくってひと口。「おー、冷たい!美味しい!スーって入ってきます」と矢吹さん。やわらかな軟水で、コーヒーを淹れると格別なのだとか。「さっきコンビニのコーヒー飲んじゃいました……飲み直したい!」と、矢吹さんは悔しそうに笑います。

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ゆりママんさんが西条市で紹介したいお店があると連れてきてくれたのが、伊予小松駅の目の前に立つ「マルブン小松本店」です。1923年(大正12年)創業、100年以上にわたって地元で愛されてきた老舗レストランです。「かわいらしい!」と、レトロな外観に矢吹さんの声が弾みます。

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店内で迎えてくれたのは、店長の柳川 龍二(やながわ りゅうじ)さん。「イタリアンとかお好きです?」とゆりママんさんに聞かれ、「好きです!本当に嫌いなものがなくて」と矢吹さん。席に着くと、ゆりママんさんが「せっかく西条市に来ていただいたので、西条の名物グルメ、あの熱々のやつをお願いできたら」と注文します。「かしこまりました」と柳川さん。「“熱々のやつ”ってなんだろう……?」と不思議そうな矢吹さん。

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ジュウジュウと音を立てて運ばれてきたのは、「西条てっぱんナポリタン」。こんもり盛られたパスタの上には自家製のフランクフルト、下には卵焼きが敷かれていて「ビジュアルが最高すぎて!」と矢吹さん。卵と絡めてくるくると巻き取り、熱々をひと口。「美味しい!ナポリタンって懐かしい味だったはずなのに、すごくオシャレで新しい!」鉄板で提供されるのには、ちゃんと理由があるそうで。「愛媛県西条市の人って、温厚な方が多くて、食べるのもゆっくりな方が多いそうで、鉄板なら最後まで熱々の状態で美味しく食べられるからみたいですよ」とゆりママんさん。鉄板で提供すること、卵を下に敷くこと。この2つが西条てっぱんナポリタンの“決まり”で、卵のおかげでパスタが焦げつかず、まろやかさも増すのだそう。「これから下に卵、流行るんじゃない?」と、矢吹さんはすっかりこの一皿のとりこになったのでした。

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「次のおすすめメニューなんですが、愛媛といえば?」とゆりママんさん。「みかん、鯛めし!」と矢吹さんがこたえます。続いて登場したのは、西条市を含む東予地域で生まれた新しいご当地グルメ“洋風焼き鯛めし”の元祖、「焦がしバター醤油 五代目鯛めし」。鯛めしといえばお刺身や炊き込みがありますが、こちらは鯛の表面を香ばしく焼き、ご飯の上にのせた一品です。スプーンでほぐしてご飯と混ぜ、ぱくり。「革命です。このパリパリに焼けた部分が、またいいアクセントになって」と矢吹さん。たっぷりのバターを焦がし、醤油と合わせた焦がしバター醤油のソースに、「焦がしバター醤油、本当に大好きです!」と大喜び。

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使われているのは、愛媛県のブランド鯛「鯛一郎(たいちろう)クン」。臭みがなく、水分たっぷりでふっくらしているのが特徴です。「火を通してもすごく柔らかくて、鯛の旨味が口に広がるのが本当に幸せすぎます」。もとは、先代のまかないから生まれたメニューなのだとか。グルメの大会でグランプリに輝き、いまでは東予地域のご当地グルメとして広がりつつあります。ずっと愛されてきた鉄板の味と、新しく生まれた鯛めし。「昔ながらのものと新しいものを、新旧で味わえて楽しいですね!」と矢吹さん。西条市の“おいしい”を堪能したのでした。

マルブン小松本店

まるぶんこまつほんてん

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はじまりは1923年(大正12年)5月、当時は無人駅だった伊予小松駅の前に開いた小さな食堂。現在は株式会社マルブンがレストラン8店舗を展開し、小松本店は住宅地にたたずむ本格イタリアンとして親しまれている。熱々の鉄板に卵焼きを敷き、その上にナポリタンを盛りつければ、ジュウッという音とともに香ばしい湯気が立ちのぼる。「西条てっぱんナポリタン」は市内の多くの店で味わえるご当地グルメで、甘辛くこってりとした店もあれば、マルブンのようにトマトの酸味を生かしたさっぱり系もある。お店ごとの違いを食べ比べるのも、西条市ならではの楽しみだ。

INFORMATION

住所|愛媛県西条市小松町新屋敷甲407-1
電話番号|0898-72-2004

うちぬき広場

うちぬきひろば

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西条市役所の近くにある広場で、「うちぬき」が1985年(昭和60年)に環境省の名水百選に選ばれたことを記念して整備された。記念の石碑の横では、地下から湧き出る水を自由に飲むことができる。市内では先端を加工した鋼管を15〜30mほど打ち込むだけで水が噴き出し、その自噴域はおよそ8.1km²にも広がる。まちを歩けば、あちこちで水の音が聞こえてくるはず。西条市の“水の都”らしさに触れる、まち歩きの出発点にぴったりだ。

INFORMATION

住所|愛媛県西条市神拝(西条市役所となり)

MOVIE

西条市ナポリタン

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05.LET’S TRAVEL

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