北九州・小倉で続く郷土の味。ついつい箸が進む甘辛さがたまらない青魚と豚スペアリブの「ぬか炊き」
2023.07.15
福岡県北九州の小倉地区に「ぬか炊き」という郷土料理があります。イワシやサバを醤油やみりんで甘辛く煮たところに、漬物に使うぬか床を加えるのが一般的ですが、北九州の台所、旦過市場にある『百年床 宇佐美商店』では豚のスペアリブでぬか炊きを作って、幅広い世代に大好評。しっかりした味付けで、ボリュームもあり、ご飯のおかずや酒の肴として愛されています。イワシ、サバ、スペアリブがたっぷり味わえる「北九州名物 百年床のぬか炊き 旅サラダマルシェ特別セット」を用意しました。
【コレうまポイント】
①骨周りの肉も箸でほぐれる柔らかさ。オリジナルのぬか炊き、スペアリブ
②ぬか炊きの定番、イワシとサバ。ぬか床の効果で臭みがなく骨まで柔らか
③曽祖母から数えて4代。家族が100年守ってきたぬか床が決め手
【コレうまポイント①】骨周りの肉も箸でほぐれる柔らかさ。オリジナルのぬか炊き、スペアリブ
ぬか炊きは、ぬか床を調味料として加えることが特徴です。『宇佐美商店』のスペアリブのぬか炊きは、下茹でして余分な脂を落としてから、醤油、砂糖、みりんなどの調味料を入れた大鍋で長時間じっくり炊き込んでからぬか床を加えます。甘辛い味付けに、ぬかの風味と鷹の爪由来のピリッとした辛味がアクセントです。
このスペアリブのぬか炊きは、2018年ごろ誕生した『宇佐美商店』のオリジナル。3代目店主の宇佐美雄介さんが、ぬか炊きを若い人にも味わってほしいと考案しました。箸で持つと崩れそうなほど柔らかで年配の方にも好評です。
【コレうまポイント②】ぬか炊きの定番、イワシとサバ。ぬか床の効果で臭みがなく骨まで柔らか
『宇佐美商店』で、イワシやサバのぬか炊きを販売するようになったのは20年ほど前のことです。「そもそもぬか炊きは家庭で作るもので、当時は販売するお店も多くありませんでした」と宇佐美さん。
現在は、宇佐美さんが自ら、店の奥にある大鍋でぬか炊きを作っています。イワシやサバが持つ青魚特有の臭みは、ぬか床を加えることで消え、ぬかの臭みもありません。特にイワシは骨も食べられるほど柔らかで、食べやすく仕上がっています。
【コレうまポイント③】曽祖母から数えて4代。家族が100年守ってきたぬか床が決め手
小倉では、初代藩主がぬか漬け好きだったことから、各家庭でぬか床が大切にされ、嫁ぐ娘にぬか床を嫁入り道具として持たせていました。そのぬか床と、北九州近隣の海でたくさん獲れ、傷みやすいイワシが組み合わせられて、ぬか炊きが生まれたと考えられています。
宇佐美商店』のぬか床も現店主の祖母が嫁入り道具として持ってきたぬか床を、毎日かき混ぜて、継ぎ足して100年にわたって大切にしてきたものです。ぬか床に継ぎ足すぬかはできるだけ新鮮なものを使い、塩、唐辛子、サンショウの実、昆布で味を調えます。さらにきゅうりや大根、昆布といった漬物の味が移って、ぬか炊きのおいしさに繋がっています。
1946年の創業当時は食料品店でしたが、このぬか床が評判で、ぬか漬けのお店になったという歴史があります。現店主の宇佐美さんは、会社員だった父のもと大阪で生まれ、東京でIT企業に勤めた後、Iターンして叔母から『宇佐美商店』を継承。ぬかと青魚や豚肉の栄養、両方摂れるぬか炊きを明太子に負けない知名度に育てたいと、お取り寄せできる商品も開発しました。
「北九州名物 百年床のぬか炊き 旅サラダマルシェ特別セット」はイワシ、サバ、スペアリブそれぞれ2つ入りパックが2袋ずつ、合計6袋になっています。ぬか炊きは真空パック入りで届き、封を開けると食欲をそそる香りが広がります。スペアリブは電子レンジか湯煎で温めて、イワシとサバは冷たいままでも美味しくいただけます。
しっかり味のしみたスペアリブ、イワシ、サバはもちろん、素材の旨みも溶けた甘辛い煮汁も残さず食べたい『百年床 宇佐美商店』のぬか炊き。おかずとして召し上がるときは、白いごはんをいつもより多めに用意することを、どうぞお忘れなく。