和歌山県湯浅町|海と山の恵みがつむぐまち 懐かしいと新しいに出会う旅
2025.12.06
雄大な自然景観と深い歴史文化が魅力的な鹿児島。世界有数の活火山である桜島の迫力や、薩摩藩の歴史を物語る武家屋敷群、さつま揚げやきびなごなど地元の食材を生かしたグルメまで、訪れるたびに新たな発見があります。
そこで今回は、鹿児島県の魅力を満喫しつくす1泊2日のモデルコースを紹介します。TV番組『朝だ!生です旅サラダ』で取材してきた、地元の人や観光客に愛されるおすすめの観光地についても紹介しているので、旅行の際の参考にしてください。
※当モデルコースは一例であり、行程を保証するものではありません。各スポット情報や移動時間については取材・執筆時のもので、ご利用時と異なる場合があります。ご旅行時にはご自身でのご確認をお願いします。

1日目は、九州新幹線の終着駅であり、市電やJR在来線が乗り入れる鹿児島観光の最大の拠点・鹿児島中央駅からスタートします。駅舎自体が複合施設「アミュプラザ鹿児島」と直結しており、観光客にとっても非常に利便性が高いのが特徴です。駅前には、高さ60mの観覧車「アミュラン」があり、観光のスタートを記念して鹿児島市内を高い位置から見渡すのもおすすめです。
アミュプラザの地下にはみやげ横丁があるため、旅の最後に購入するお土産の下見をしておけば、道中で余計な荷物を増やさずに済むでしょう。
まずは観光に備えて鹿児島市内で腹ごしらえをします。鹿児島中央駅から徒歩圏内にたくさんの飲食店があるので、早めのランチとしましょう。

鹿児島と言えば、黒豚しゃぶしゃぶや鹿児島ラーメン、鶏飯(けいはん)やさつま汁などのグルメが有名です。このほかにも最近人気が高まっているのが、鹿児島餃子。栃木の宇都宮や宮崎に並び、注目を浴びています。
鹿児島中央駅周辺にはたくさんの飲食店があり、郷土料理を提供するお店もあります。たとえば「鹿児島ラーメン 豚とろ 中央駅前店」や「ぎょうざのみっちー中央駅店」、「黒豚・黒牛しゃぶしゃぶ SATSUMA かごっまふるさと屋台村」があり、選択肢が多いため、気分にあったランチが見つかるはず。郷土料理でお腹を満たして、一足早く鹿児島気分を味わいましょう。
▼鹿児島中央駅から付近の飲食店への行き方
腹ごしらえが済んだら、さっそく観光に向かいましょう。最初の観光地は仙巌園です。鹿児島市内周辺からは、電車で7~8分ほどです。

仙巌園は、万治元(1658)年に島津家19代・光久によって築かれた別邸です。約15,000坪の広大な敷地を持ち、借景庭園として類を見ないスケールを誇ります。
最大の特徴は、雄大な桜島と錦江湾を園内から望めるダイナミックな景観です。庭園内には、琉球国王から贈られた建物・望嶽楼や、中国文化の影響を受けて、千尋巌という文字を岩に刻み込んだ巨大な岩肌を望めるなど、異国文化との交流を示す遺構が点在しています。
島津家歴代当主に愛され、篤姫や西郷隆盛も訪れている名所。歴史好きにはたまらない観光地です。
▼鹿児島市内から仙巌園への行き方
仙巌園の雄大で厳かな眺望を満喫したら、次は桜島観光です。仙巌園からは電車と徒歩、フェリーを使って移動します。所要時間は約40分です。

「桜島」は、現在も活動を続ける世界でも珍しい活火山であり、鹿児島の代名詞とも言える観光地です。頻繁に噴火を繰り返すことで形成された独特の自然と、その自然の脅威と恵と共存する人々が育む独自の文化が特徴です。
島内では溶岩原を散策できる「有村溶岩展望所」や、大正大噴火で埋没した鳥居の一部が見られる「黒神埋没鳥居」などがあり、火山活動のすさまじさを肌で感じられるユニークなスポットが点在しています。
また、ギネスブックにも認定された世界一小さいみかん・桜島小みかんや、世界一重い大根・桜島大根など、桜島の温暖な気候と火山灰土壌が育むユニークな農産物も注目ポイントです。なお、島内を巡るには、周遊バス「サクラジマアイランドビュー」が便利です。
▼仙巌園から桜島への行き方
桜島観光のあとは、九州本土に戻って城山展望台に向かいます。フェリーとタクシーを乗り継いで、約30分ほどで到着します。

「城山公園展望台」は、鹿児島市街地のほぼ中央に位置する標高107mの城山の頂上付近にあり、「西郷どん」の終焉の地としても知られる歴史的に重要な場所です。鹿児島市民からも散歩コースや夜景スポットとして人気で、市街地と錦江湾、そしてその奥にそびえる雄大な桜島を一望できます。
美しいその景色は「東洋のナポリ」と称されるほど。とくに、夜景や夕焼けの時間帯は、市街地の灯りと幻想的な桜島のシルエットが相まって絶景です。また、城山自体が西南戦争の激戦地であったため、「西郷洞窟」や薩軍本営跡など、幕末から明治維新にかけての歴史の舞台としての側面も独自の魅力。天然の照葉樹林に覆われており、四季折々の自然も楽しめます。
▼桜島から城山公園展望台への行き方
宿泊先に向かう前に、鹿児島市内で夕飯を済ませます。鹿児島市内まではタクシーで約10分、徒歩でも約15分で到着します。

鹿児島1日目の夜に味わいたいのは、やはり鹿児島ならではの郷土料理です。鶏飯(けいはん)やさつま汁、さつま揚げ、きびなごなど、多種多様な美味しさが出迎えてくれます。
城山公園展望台から少し離れた場所ですが、「正調さつま料理 熊襲亭」や「昭和食堂 鹿児島天文館店」、「さつま路」など、市内にも多数郷土料理を提供する飲食店が点在しています。食事と一緒にいただきたいのが、鹿児島ならではのお酒・芋焼酎です。「クセが強い」というイメージですが、商品開発の努力もあり、今では芋由来の甘い香りで柔らかい飲み口を楽しめます。
ほろ酔いで良い気分になったら、そろそろ明日に備えてホテルに移動します。
▼城山公園展望台から鹿児島市内への行き方
鹿児島市内にはビジネスホテルをはじめ、3つ星ホテルなど、多様な種類のホテルが揃っています。とくに観光・ビジネス拠点となる鹿児島中央駅周辺と、繁華街が近い天文館エリアに集積しています。
駅周辺は、新幹線や空港バスへのアクセスが抜群で、高層階からは桜島を望むホテルが多いのが特徴です。翌朝の移動の利便性を重視する場合は、駅周辺で予約を取るのがおすすめ。一方、天文館エリアは、老舗の温泉旅館やシティーホテル、手頃なビジネスホテルが混在しており、ディナー後の移動に便利です。多くのホテルで、鹿児島湾の地下から湧き出る温泉や、黒豚など地元の食材を使った朝食ブッフェを楽しめるのが独自の魅力です。
▼宿泊施設への行き方

2日目は朝9時に出発して最初の観光地・知覧に向かいます。鹿児島市内から知覧まではタクシーまたは高速バスで約1時間半。長旅になるため、ネックピローやアイマスクなど、移動中も快適に過ごせるアイテムがあれば便利です。
宿泊プランに朝ごはんをつけていない場合は、移動時間で朝食を済ませるのもおすすめです。

江戸時代に築かれた薩摩藩の外城(とじょう)に麓と呼ばれる武家集落を作り、武士団に集団ではなく分散してその土地を統治させていました。知覧もその一つで、「知覧武家屋敷庭園」は、当時の武家屋敷の面影を残す美しい日本庭園群です。
庭園のなかでも「平山亮一氏庭園」や「西郷恵一郎氏庭園」など、7つの屋敷の庭園は国の名勝に指定され、それぞれ趣向を凝らした作庭が見られます。どの庭園も、裏手の雄大な母ヶ岳(ははがたけ)を借景として取り入れることで、限られた空間に奥行きと広がりを持たせているのが最大の特徴です。石垣と生垣が続く町並みと、その奥に広がる繊細な日本庭園が織りなす独特の景観は鹿児島旅行必見の場所です。
▼鹿児島市内から知覧武家屋敷庭園への行き方
次は知覧エリアでランチにします。知覧武家屋敷庭園からは、タクシーで5分ほど移動します。

知覧と言えば、その昔400人を超える若者がこの地から母国を守るために特攻隊として飛び立った場所です。知覧にはそんな若者たちをわが子のように迎え入れ、ご飯を食べさせていたことで知られる特攻の母・鳥濱トメさんが営んだ「富屋食堂」の味を引き継いだ知覧茶屋などがあります。
ほかにも「高城庵」や「知覧桜見亭」など、郷土料理をいただける飲食店が点在。食後は知覧茶でお口直しをして、食でも知覧を満喫しましょう。戦争の歴史が色濃く残る地で、現代日本の治安の良さや豊富な食で心もお腹も満たせることに感謝しつつ、次の場所を目指します。
▼知覧武家屋敷庭園から知覧エリアへの行き方
知覧でお腹が満たされたら、次は砂むし温泉で身体と心をリフレッシュするために、指宿(いぶすき)方面に向かいます。知覧エリアから指宿までは、タクシーで約1時間、バス+電車で約2時間で到着します。

指宿では海岸沿いで、天然の地熱により温められた砂を利用する世界でも珍しい砂むし温泉を体験します。浴衣に着替えて砂浜で横になり、身体に砂をかけてもらうと、じんわりとした熱と砂の重みで大量の汗をかきます。一般的な温泉に比べて血行促進やデトックス効果が高いとされ、冷え性や疲労回復、美容効果が期待できます。
砂に埋まりながら東シナ海を眺める時間はまさに至高。日々の疲れが癒されていきます。天気が良ければ雄大な開聞岳(かいもんだけ)を望める、非日常的なリラックスタイムを過ごせます。
▼知覧エリアから砂むし温泉体験への行き方
次は長崎鼻と龍宮神社に向かいます。指宿からはタクシーで約20分です。

「長崎鼻」は、薩摩半島最南端に位置する岬で、目の前には「薩摩富士」とも呼ばれる整った円錐形の開聞岳がそびえ立ち、東シナ海の青い海原とのコントラストが美しい絶景スポットです。岬の先端には、浦島太郎伝説発祥の地とされる「龍宮神社」があり、竜宮城を模したような鮮やかな朱色の社殿が特徴的です。
竜宮城へ旅立ったという伝説がある薩摩半島最南端の岬は、その伝説さながら夏になるとウミガメが産卵のためにやってきます。また、龍宮神社には乙姫様が祭られており、縁結びのパワースポットとしても人気。願い事を貝殻に書いて奉納するユニークな「貝殻祈願」参拝をぜひ体験してみてください。
▼砂むし温泉体験(指宿)から長崎鼻・龍宮神社への行き方
このあとは旅の最終地点・鹿児島中央駅に戻ります。タクシーと電車を乗り継いで、約2時間です。

旅の締めくくりには再び鹿児島中央駅へ。駅構内には「さつまち鹿児島中央駅 みやげ横丁」や「鹿児島銘品蔵」、「山福製菓 鹿児島中央駅さつまち1丁目鹿児島店」があり、お土産購入に事欠きません。
駅のなかにも飲食店がありますが、徒歩圏内にもあるため、時間がある場合は最後の散策がてらゆっくりディナーを楽しむのもおすすめです。
1泊2日の旅程で食べ損ねた郷土料理を食べておく最後のチャンス。後悔のないよう、旅の最後も鹿児島の味で締めくくりましょう。
▼長崎鼻・龍宮神社から鹿児島中央駅への行き方
ここからはモデルコースには入っていませんが、テレビ番組「朝だ!生です旅サラダ」で取材した鹿児島スポットの中から、ぜひ紹介したい編集部おすすめの鹿児島観光スポットを紹介します。時間に余裕がある方はぜひ足を運んでみてください。

「霧島神宮」は、南九州最大級のパワースポットであり、天孫降臨神話の主人公である瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)を祀る古社です。現在の社殿は正徳5(1715)年に建立されたもので、朱塗りの豪華絢爛な造りが特徴的であり、国の重要文化財に指定されています。
境内の御神木・霧島メアサは樹齢約800年といわれ、その荘厳な姿からは歴史の重みを感じられます。神宮は霧島連山の麓、標高約500mの場所に位置しており、厳かな雰囲気の中で霧島連山の雄大な自然に抱かれながら参拝ができます。縁結びや家内安全、厄除けにご利益があるとされているため、ご縁を結びたい方や家族の安寧を祈る方はぜひ訪れておきたいスポットです。

「佐多岬展望台」は、九州本土最南端に位置する岬で、目の前に大海原が広がる壮大な景観を拝めます。展望台からは、天候が良ければ約60km離れた屋久島や種子島、そしてその間に浮かぶ開聞岳(かいもんだけ)を望めます。
岬の先端には、日本最古の灯台の一つである「佐多岬灯台」があり、海上交通の要衝を見守っています。近年、展望台までの遊歩道が整備されたため、亜熱帯植物が茂る遊歩道を歩く道のりも楽しめます。縁結びの神社として知られる御崎神社もあり、良縁を祈願して合わせて参拝するのもおすすめ。大自然のパワーを感じられる、文字通りの地の果ての絶景を拝めるスポットです。

桜島観光の際に寄りたいのが、「有村溶岩展望所」です。桜島の南側・有村地区に位置し、大正大噴火(1914年)の際に流れ出た溶岩原の上に造られた展望所です。溶岩がゴツゴツと固まった異様な光景を間近で見られるのが最大の魅力で、まるで月面のような荒涼とした景色を望めます。
ここでは、活火山である桜島の火口(南岳)を最も近くから眺めることができ、ダイナミックな噴煙活動を体感できます。遊歩道が整備されており、その先には錦江湾や開聞岳を望む絶景も楽しめます。火山島ならではの迫力と生命力を肌で感じられる、桜島観光のハイライトスポットです。

「黒神埋没鳥居」は、大正3(1914)年に発生した桜島の大正大噴火の凄まじさを今に伝える、極めて珍しい災害遺構です。噴火の際に流れ出た大量の軽石や火山灰によって、かつては高さ3mあった腹五社神社(黒神神社)の鳥居が、笠木(かさぎ)の一部を残して約2mも地中に埋没してしまいました。
当時の村長が噴火の脅威を後世に残すため鳥居の掘り出しを禁じたことにより、現在でも当時の姿のまま保存されるに至っています。昭和33(1958)年4月28日には県の天然記念物に指定。自然の力の恐ろしさと、噴火と共に生きる人々の歴史を無言で伝える、桜島独自のシンボルです。

「雄川の滝」は、大隅半島にある落差約40m、幅約60mの壮大な滝です。近年、その神秘的な景観から注目を集めています。最大の魅力は、滝壺の底にある白い花崗岩に、太陽の光が差し込むことで生まれるエメラルドグリーン色の滝壺です。その美しさもあり、ドラマや映画のロケ地としても活用されています。
駐車場から滝までは約1.2kmの遊歩道を歩く必要があるため、動きやすい服装が必須です。道中も豊かな森と清流に癒される「雄川の滝」。手つかずの秘境といった雰囲気があり、とくに晴れた日の日中に訪れると、その幻想的な色彩を堪能できます。
今回ご紹介したモデルコースでは、世界遺産級の絶景や幕末の歴史など、鹿児島ならではの魅力を余すことなく楽しめます。
さらに霧島神宮や佐多岬展望台など、ちょっと足を伸ばしてでも行きたい、歴史や自然を感じられるスポットも見逃せません。
まだまだ魅力的な観光地が点在しており、何度訪れても新しい発見に出会える鹿児島県。今回のモデルコースを楽しんだ次は、また別の季節・スポットへも訪問して、鹿児島の魅力にどっぷりハマってみてください。
※こちらの記事は旅サラダPLUS編集部が2025年12月に作成しました。
※当モデルコースはあくまで一例であり、行程を保証するものではありません。各スポット情報や移動時間については取材・執筆時のものであり、ご利用時と異なる場合があります。ご旅行時にはご自身でのご確認をお願いします。
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