【ロコレコ】新しい発見と変わらない懐かしさ思い出の“みなとまち”を巡る旅路
2025.07.19
神話と歴史が息づく島根県は、豊かな自然に育まれた食文化も大きな魅力のひとつです。日本海の新鮮な魚介類、出雲そばやうず煮などの伝統料理、山の恵みを生かした郷土食まで、多彩な味わいが楽しめます。
今回は、そんな島根の絶品ご当地グルメを15品セレクト。また、『朝だ!生です旅サラダ』で取材してきた、地元の人に愛されるご当地グルメの名店や穴場のお店も11店舗紹介しています。島根でしか食べられないおすすめのグルメ店が満載ですので、出張や旅行の際の参考にしてください。
※メニューや価格、営業時間等はすべて取材当時のものです。
島根県出雲地方の名物「出雲そば」。そばの実を皮ごと挽く「挽きぐるみ」で作られるため、風味豊かな香りとコシが強く、野趣あふれる味わいを楽しめます。三段に重ねられた冷たい「割子そば」スタイルと、温かい「釜揚げ」スタイルで提供されることが多く、そのユニークな食べ方もそば好きから評判を得ています。
神話や歴史にゆかりのある場所が多く縁起の良い場所として知られる島根。「出雲そば」もまた、延命長寿や家族の縁を願う縁起物として食べられることから、島根に訪れる際には食べておきたいグルメです。
「松江ラーメン」は、島根県松江市を中心に親しまれているご当地ラーメンです。あっさりとした塩味のスープが特徴で、豚骨や鶏ガラをベースにしたものが多いですが、松江特産のしじみから出汁を取ることもあります。
脂浮きもなくさっぱりしているため、濃い味のラーメンが苦手な人にも好評の「松江ラーメン」。旅中でがっつりグルメが続いた際の箸休めにもおすすめの一品です。
日本有数の「しじみ」の産地として知られている宍道湖。身がふっくらとして濃厚な旨みが特徴です。豊かな自然環境で育まれたしじみは、ミネラルやオルニチンを多く含み、健康食材としても重宝されています。
飲食店では、しじみ汁として提供されることが多く、しじみの出汁がしっかりと感じられる味噌仕立てやすまし仕立てが定番です。しじみに豊富に含まれるオルニチンは肝臓の働きを助け、アルコールの分解を促進するため、がっつり飲みたいときのお供や飲み終わりのシメ、翌朝の一杯にもおすすめです。
寒流と暖流が交わる栄養豊富な日本海で育まれた島根県の「のどぐろ(アカムツ)」。脂のりが非常によく、白身ながらとろけるような食感と濃厚な旨みが特徴です。とくに島根沖で水揚げされるのどぐろは質が高く、全国的にも高評価を受けています。
秋から冬にかけて旬を迎え、寒い季節ほど脂がのって美味しさが増します。飲食店では塩焼きや煮付け、刺身をはじめ、炙りや寿司で楽しめます。白身のトロとも評される「のどぐろ」。とくに島根県産は人気が高いため、来県の際にはぜひ極上の味をご賞味ください。
全国有数のさばの水揚げ港・浜田港では、新鮮な真さばがよく獲れます。そんな島根県で焼きさばが定番グルメとなった理由には、冷蔵技術がなかった時代に山間部や中山間地域に届けるために焼いてから保存・流通させるようになったから。
とくに冬場の寒流の影響を受けた「寒さば」は、旨みが濃く、火を通してもパサつかずジューシーです。ふっくらとした身と香ばしい皮のバランスが絶妙な島根県の「焼きさば」。一級品の味わいは一食の価値ありです。
「あご野焼き」は、トビウオ(あご)をすり身にして蒸し上げた練り製品で、豊かな旨みとしっとりとした食感が特徴の島根の郷土料理です。出雲地方を中心に古くから親しまれており、新鮮なあごの風味を活かした素朴な味わいが魅力です。
春から初夏のあご漁の時期が旬で、産卵のために回遊してくる脂がのったあごを使うことで、よりコクのある味わいになります。飲食店では薄切りにしておつまみや前菜として提供されるほか、煮物やおでんの具材などに使用されます。スーパーや直売所でも購入できるため、宿泊所で飲みなおす際のおつまみにもおすすめです。
「赤天」は、魚のすり身に唐辛子を練り込んだ鮮やかな赤色が特徴の練り製品です。パン粉を付けて揚げてあり、サクッとした食感とピリッとした辛さ、魚の旨みが絶妙に調和しています。
出雲地方を中心に昔から親しまれており、島根県民のソウルフードとして人気の「赤天」。飲食店ではおつまみとして提供されるほか、煮物やおでんの具材としても使用されます。あご野焼きと同じく、スーパーでも手軽に手に入るため、部屋のみのお供にもおすすめです。
「むし寿司」は、酢飯に具材をのせて蒸し上げる、島根県の伝統的な郷土料理です。具材には主に鮭や穴子、しいたけ、錦糸玉子などが用いられ、ふんわりとした食感と優しい味わいが特徴です。彩り豊かな「むし寿司」は、祝い事の席で用いられることが多く、とくに出雲地方の食文化として根付いています。
ほんのりと酢飯とせいろの香りが漂う「むし寿司」。冷たいお寿司が主流ななか全国的にも珍しい温かいお寿司は島根に来たら食べておきたいグルメです。
炊き込みご飯や海鮮丼形式で提供されることが多い「鯛めし」。島根県のそれはまったく異なる様式で、熱々のご飯のうえにそぼろ状にした鯛の身とゆで卵の白身のみじん切り、裏ごしした黄身のほか、海苔やネギ、大根おろし、わさびなどの薬味が乗っています。
これに松江の醤油を使用した秘伝の鰹出汁をかけて、お茶漬け風にして食べるのが基本。大根おろしがさっぱりとしていてあっさりと食べられる逸品は、とくにお酒のシメや朝ごはんにおすすめです。
プランクトンや栄養塩に恵まれた隠岐の島周辺では、豊富な海藻を食べて育ったサザエが獲れます。島根県でもとくに隠岐諸島や島根半島沿岸では、新鮮なサザエを使った炊き込みご飯が食べられており、豊富な海の幸を生かした伝統的な郷土料理として親しまれています。
コリコリとした食感と磯の香りが特徴の「さざえ飯」は、サザエの旬を迎える初夏から秋にかけてがとくに美味しいと評判。肝まで一緒に炊き込むため、風味豊かな味わいがご飯全体に染み渡る贅沢な一品は、島根に行く際には食べておきたい一品です。
ふぐやかんぴょう、椎茸、セリをふぐ出汁で煮込み、葛でとろみをつけた餡にしてご飯のうえに乗せて食べる「うず煮」。海苔やわさびを添えて頂く郷土料理です。
旧暦の元旦に出雲大社で執り行われる「福神祭」の特別なおもてなしとして振る舞われた料理は、ごく限られた日にしか食べられなかった貴重な一品だったそう。上品な出汁が絶妙に絡み合い、温かく滋味深い味わいは旅の疲れた胃腸に染み渡ります。
具材を隠すようにご飯をのせ、わさびをトッピングして熱々の出汁をかけて食べる「うずめ飯」。出汁の風味と鶏肉や椎茸、かまぼこなどの具材の旨みが調和した郷土料理です。
具材をご飯でうずめることから、その名が付いた「うずめ飯」。江戸時代の倹約令の影響で贅沢を隠すための工夫が始まりといわれています。旬な時期はありませんが、温かい出汁をかけて食べることから寒い季節に身体を温める料理として冬によく食べられています。夏場でもクーラーによる身体の冷えを取る料理としておすすめできる一品です。
「カツライス」は、ご飯の上にとんかつをのせ、デミグラスソースや洋風ソースをかけた島根県松江市を中心に親しまれているご当地グルメです。
とんかつのサクサク感と濃厚なソース、ご飯のバランスが絶妙で、どこか懐かしさを感じる味わいが魅力の一品は、洋食文化が広まった昭和初期から地元の食堂やレストランで定番メニュー化。ボリューム感と満足度の高さから地元民はもちろん観光客にも人気の高いグルメです。
隠岐諸島の自然豊かな環境で育てられた黒毛和牛「隠岐牛」。きめ細やかな霜降りと上品な脂の甘みが特徴です。潮風を受けた牧草と清らかな水で育つことで、肉質はやわらかく、旨みが濃厚ながら後味はさっぱりとしています。
島根県のなかでも希少価値が高く、隠岐地域ならではのブランド牛として知られている「隠岐牛」。脂がのりやすい冬場や涼しい時期にその美味しさが際立ちます。焼肉やステーキ、しゃぶしゃぶなどで味わうのが一般的で、観光客にも人気の高い一品です。
「出雲ぜんざい」は、島根県出雲地方に伝わる甘味です。透明感のある汁に紅白の白玉が入った「出雲ぜんざい」は、隠し味の藻塩による程よい甘さが特徴です。
小豆が潰されていないため、小豆の美味しさと食感を楽しめるのも魅力の一つ。神在月の神事でふるまわれていた「神在(じんざい)餅」がなまって「ぜんざい」になったという説もあり、神話の里・出雲らしく、縁起物としても親しまれている「出雲ぜんざい」。出雲大社周辺のお店で提供されているため、参拝の際に立ち寄るのがおすすめです。
出雲大社正門前に位置し、石臼で粗挽きした玄そば(挽きぐるみ)を手打ちした、香り豊かな出雲そばが自慢の「そば処田中屋」。三色割子そばなど変化を楽しめるスタイルで、つゆも地元醤油・昆布・荒節など素材にこだわった濃厚な味わいです。
割子そばは3段で1人前ですが、「そば処田中屋」では1段からの注文も可能。小食の方やお子さま連れでも安心です。甘さと香り豊かな「そば処田中屋」の出雲そば。滋味深い味わいで、旅の疲れを癒してください。
「出雲そば 荒木屋」は、天明年間(1780年代)創業の出雲そば最古の老舗です。地元出雲産玄そばを石臼挽きし、敷地内の井戸水で練り上げたそばは香り高く、強いコシと噛み応えが特徴。つゆはうるめいわしなど数種の出汁を合わせた上品でまろやかな味わいです。
割子三段に加え四代・五代そばなど段数が選べ、天ぷらやとろろ・なめこおろしといった多彩なトッピングや「縁結び天セット」「そばぜんざい」など、荒木屋ならではの充実したメニュー展開も魅力。観光客で行列必至ながら、店内は落ち着いた民芸調で2階には個室もあり、ゆったりと食事を楽しめます。
「神代そば」は、松江市・松江城近くにある出雲そばの名店です。自家製粉による十割の挽きぐるみそばが特徴で、そばの実を三台の石臼で三回挽いており、香りとコシが強く、噛むほどに甘みと風味が広がります。
つゆには出雲の料理酒「地伝酒」を使い、熟成されたまろやかで旨味深い割子そばのタレを提供。せいろそばには別のさっぱりしたつゆを用意するなど、つゆの使い分けも見事です。割子そばもさることながら、出雲地方独特の釜揚げそばも人気。温かい汁により立ち上る、蕎麦の香りに癒しをもらいに立ち寄ってみてください。
「和風レストラン 山里波(さんりば)」は、出雲市・宍道湖北岸に位置し、宍道湖を一望できる絶景ロケーションが魅力の和食処です。木目調の落ち着いた店内と昭和歌謡が流れる空間で、ゆったり食事を楽しめます。
「しじみ料理」が人気で、地元・宍道湖産の大和シジミをふんだんに使った名物メニューが豊富です。とくにおすすめなのが「しじみ丼」。しじみとしめじなどを卵でとじた、いわば親子丼のしじみバージョン。しかし、味はまったく親子丼とは異なり、しじみの出汁を丸ごと味わえる贅沢な一品です。しじみの新たな可能性を感じる、驚き体験をしにぜひ訪問してみてください。
「すし日本海 大社店」は、出雲大社前の好立地にあり、参拝前後に気軽に訪れることができる人気のお寿司屋さんです。地元水揚げの新鮮な魚介を豊富に取り揃え、寿司や海鮮料理をリーズナブルに提供しています。
おすすめはのどぐろ使ったメニューで、丼をはじめ厚切りの寿司や串焼き、塩焼きなど、多彩な調理法で提供。とくに「のどぐろ丼」は、2019・2020年の“全国ご当地どんぶり選手権”でグランプリを連覇した看板メニューです。金の丼で提供される豪華さも見どころ。とろける脂と旨味をぜひご堪能ください。
松江駅すぐそばにある「根っこや」は、地元・山陰の食材を活かした創作和食が魅力の和風居酒屋です。海鮮を中心に、揚げ物やおでん、焼き物など豊富な種類のメニューが自慢。とくにのどぐろは、塩焼き・刺身・煮付けなど多彩な調理法で提供され、脂のり良く上品な旨味が堪能できます。ほかにも宍道湖しじみなど名物も充実し、地酒「王祿」と合わせて地元の海の恵みを満喫できる店です。
宍道湖畔に佇む和風うなぎ専門店「福吉」。宍道湖産の天然うなぎを食べられる貴重なお食事処です。職人が一尾ずつ炭火で焼いており、ふっくら香ばしい食感が高評価。地元民はもちろん食通や観光客に愛されています。
店内はカウンター・テーブル・座敷席があり、カジュアルながら落ち着いた雰囲気のなか、うなぎの旨味を堪能できる「福吉」。養殖うなぎの取り扱いもあるため、天然うなぎとあわせて注文して食べ比べてみるのもおすすめです。
明治20(1887)年創業の老舗寿司店「浪花寿司」は、松江名物のむし寿司の元祖としても知られています。店内はカウンターとテーブル・座敷がある落ち着いた雰囲気で、家族連れや観光客にも人気です。
看板料理のむし寿司は、酢飯の上に錦糸卵を敷き、海老、鰻(穴子)、牛しぐれ煮、椎茸、かまぼこ、栗など具材がぎっしり。蒸したてアツアツで提供されるむし寿司は、酢の酸味がまろやかに仕上がっています。セットのあら汁や茶碗蒸しも好評で、具だくさんのアラ汁は「これだけでも満足」の声も。熱々の蒸し寿司と丁寧な接客が魅力の「浪花寿司」。むし寿司を食べてみたいという方はぜひ訪問してみてください。
「福乃和」は、出雲大社表参道・神門通り沿いにあるふぐ専門の和風カフェ&土産店です。店内の「おふくかふぇ」は、木のぬくもりが感じられる落ち着いた空間で、32席を有し、屋上テラスから参道を眺めながらくつろげます。メニューは、ふぐみりん干しや一夜干しなど加工品が充実し、テイクアウト用スイーツ「おふく焼き」も人気です。
おすすめは出雲国造家に代々伝わる祭祀の伝統料理で看板メニューの「うず煮」。国産天然ふぐの出汁と身、椎茸・干瓢入りのあんを葛でとろりとまとめ、ご飯にかけてお茶漬け風に味わう逸品です。物販ではレトルト商品もあり、お土産購入にもおすすめです。
「看雲楼」は、出雲大社近くにある明治15(1882)年創業の老舗割烹料理店です。格式ある和の空間と落ち着いた雰囲気のなか、地元食材を生かした海鮮丼や会席料理など多彩な和食メニューをいただけます。
とくにおすすめなのが名物のうず煮。ふぐ出汁と具材の旨み、葛餡によるとろみが優しい味わいは、観光客から地元客まで幅広く支持されています。接客にも定評があり、お子さま連れでも安心できるお店です。
「焼肉勇花理」は、自社ブランド“隠岐黒磯牛”(隠岐牛)を畜産から直販まで手がける精肉店直営の焼肉店です。赤身のコクと適度なサシが特徴の高品質な肉をリーズナブルに提供しており、とくにヒレやロースなど希少部位は地元客や観光客に「柔らかくて美味しい」と評判です。
ドリンクやサイドメニューも充実しており、隠岐牛をはじめとした満足のいく食事を楽しめる「焼肉勇花理」。旅の贅沢におすすめの名店です。
自然と歴史、暮らしが調和したやさしい味わいが魅力の島根グルメ。地域に根づいた料理の数々は、どこか懐かしく、あたたかさを感じさせてくれます。まだまだ多くの魅力的なグルメがある島根県。本記事では、全国津々浦々、取材を重ねてきた旅サラダの厳選グルメを紹介しているので、島根旅でのお昼ご飯や夜ご飯に迷った際にはぜひ本記事を参考にしてみてください。
※こちらの記事は旅サラダPLUS編集部が2025年7月に作成しました。
※記載の内容は取材・調査時点のものであり、ご利用時と異なる場合があります。実際に店舗に行かれる際には営業時間や価格、メニューの有無等のご確認をお願いします。
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