【ロコレコ】豊かな自然と海の幸 五感で体感!アジな旅!
2025.08.16
俳優として数々の映画やドラマ、舞台で活躍する剛力彩芽さん。今年4月には、神話の里といわれる宮崎県屈指の人気観光スポット、高千穂町の観光大使に就任しました。高千穂町は剛力さんにとって、2021年に「旅サラダ」のロケで初めて訪れて以来、プライベートで何度も訪れるほど大好きな場所。今回の旅ではあえて定番ではないスポットを巡り、高千穂町の知られざる魅力を発見します。(文・稲垣恵美/写真・槇野翔太)
剛力彩芽(ごうりきあやめ)
1992年神奈川県生まれ。2008年~2013年、雑誌「SEVENTEEN」専属モデルとして活躍。2011年、「大切なことはすべて君が教えてくれた」(CX)で本格的に女優デビュー。以後、ドラマ・映画・C M・番組MC等で幅広く活躍。2023年4月に高千穂町の観光大使に就任。2024年2月16日より劇場版「マーダー★ミステリー 探偵・班目瑞男の事件簿 鬼灯村伝説 呪いの血」が公開。
高千穂町を代表する景勝スポットの高千穂峡は、剛力さんもお気に入りの場所。神秘的な美しさから、国の名勝・天然記念物に指定されています。
その5km上流部にある奥高千穂峡と呼ばれる尾橋渓谷では、2023年5月から、ボートに乗って“幻の滝”を目指す1日1組限定の秘境ツアー「高千穂パックラフト」が新たに始まりました。
アラスカ発祥のパックラフトは、バッグに収まるコンパクトな一人乗りのゴムボートで、カヤックなどを持ち運べない自然の奥地でも川下りを楽しめるアクティビティです。今回が初挑戦の剛力さん。期待に胸を高鳴らせます。
出発前には、水の神様を祀る「八體龍宮神社」で参拝。冒険の安全を祈って手を合わせます。
パックラフトは、スタート地点までボートを背負って運んだり、自分でボートを膨らませたりと、川を下る前からアドベンチャー体験が始まります。重量約3kgのパックラフトを背負った剛力さんは「ボートとは思えないくらい軽い!」と驚いていました。
ガイドさんのあとに続き、険しい岩場を進んでスタート地点を目指します。こうした探検もパックラフトの醍醐味。岩にうまくのぼりながら、勇敢に進みます。
スタート地点に到着すると、ガイドさんからオールの漕ぎ方をレクチャーしてもらい、いよいよ冒険に出発です! 果たして、幻の滝にたどり着けるのでしょうか?
こまめにオールを漕がなければ、なかなか真っすぐに進めないパックラフト。早くもコツをつかんだ剛力さんは「めっちゃ楽しい!」と無邪気に楽しみます。
川を挟むようにそびえ立つ断崖は、阿蘇山の溶岩が水の流れで削られることによって形成した柱状節理群(ちゅうじょうせつりぐん)です。ガイドさんの解説を聞きながら、太古から途方もない時間をかけて自然が生み出した景色に圧倒されます。
道中は、ボートが一隻分しか通れない狭い場所やボートを降りて渡る場所、洞窟などがあり、アドベンチャー感たっぷり。剛力さんは終始、不思議な形の岩に見入っていました。
立ちはだかる障害物をよけながら、ついに幻の滝へと到達! 大迫力の滝を目の前にして「かっこいい!」と感激する剛力さん。パックラフトでしかたどり着けない、特別な景色を目に焼き付けました。
帰り道にはあえて流れの速い場所にトライするなど、すっかりパックラフトをマスターした様子。高千穂の雄大な自然を、全身で満喫していました。
深い森林に恵まれた高千穂町では、古くから森林の中でしいたけを栽培する「原木露地栽培」が盛んです。剛力さんが尋ねたのは、黒口神社のそばに広がる杉山でしいたけの栽培を行う佐藤金一さん。高千穂産しいたけについて教えてもらいながら、収穫を体験します。
高千穂町は、山間地ならではの寒暖差や、原木となるクヌギの木が自生するなど、しいたけ栽培に適した環境が整っています。森林にずらりと並ぶ2万本の原木を前に「しいたけって、どうやって育てているのかちゃんと知らなかった。こうやって見せていただけるのはすごい体験」と感心。
原木露地栽培では、1本ずつ原木にドリルで穴をあけ、しいたけの菌を打ち込む「駒打ち」という作業を行います。しいたけは発生してから収穫までに2年もの月日を要するというから、栽培の苦労は計り知れません。
栽培方法を学んだあとは、しいたけを収穫してみます。佐藤さんから上手な採り方と、品質の良いしいたけの見極め方を伝授してもらう剛力さん。「これはどうですか?」と楽しそうに尋ねます。
しいたけを手に取ってみると、その厚みに驚く剛力さん。「こんなに大きくて分厚いしいたけ、あんまりないですよね。ステーキにしてもおいしそう!」と想像を巡らせます。
高千穂町の名産品「原木しいたけ」について学べた剛力さん。「これからも魅力ある農業、魅力あるしいたけづくりをしていきたい」という佐藤さんの力強い言葉にも、胸を打たれたようです。
この日の夕食は、バーベキューを予定している剛力さん。夕食を調達するために、とある場所へと買い出しに向かいました。
剛力さんが足を運んだのは「がまだせ市場」の敷地内にある「JA高千穂地区ミートセンター」。宮崎県が誇るブランド牛のひとつ「高千穂牛」のみを販売する専門店です。高千穂牛は、高千穂生まれの高千穂育ちで、かつ4等級以上の牛肉しか名乗れません。県外にはほとんど出回らないため、知る人ぞ知る希少なブランド牛です。
高千穂町に来るたび、欠かさず高千穂牛を食べているという剛力さん。「脂がしっかり出るけど、重くないんです。いつもお腹いっぱいになるまで食べちゃいます」と、高千穂牛の魅力を語ります。
「JA高千穂地区ミートセンター」では高千穂牛を一頭買いしているため、幅広い部位が揃っています。びっしりと並ぶお肉に「迷っちゃう!」と手を止めて悩む剛力さん。店員さんにおすすめを聞きながら、耳慣れない部位のウデをはじめ、サイコロステーキ、味付きのホルモンなど、多種多様な部位を購入しました。
続いて、同じ「がまだせ市場」の中にある直売所「鬼八の蔵」にも立ち寄ります。地元産の野菜を中心に販売する直売所は、地元の料理人も立ち寄る高千穂の台所です。ここでは玉ねぎやじゃがいもなど、バーベキューに合う野菜を調達。これで夕飯の支度は完璧です。
高千穂牛はふるさと納税の返礼品としても大人気です。詳しくはふるさと納税サイト「ふるラボ」から
辺りがすっかり暗くなった頃、剛力さんがやってきたのは、なんと“棚田”。神話の里として有名な高千穂町ですが、実は世界農業遺産に認定されるほどの棚田地域でもあります。
日本棚田百選に選ばれている「尾戸の口棚田」では、稲を作らない冬の間、田んぼをキャンプ場として借りることができます。「高千穂町に何度も来て好きになってもらいたい」という想いから、借りた期間内はいつでも自由にキャンプを楽しめるサブスクリプション型です。
棚田キャンプでは、尾戸の口棚田でお米を生産する地元農家の福原良治さんが遊びに来てくれることもあります。棚田の景観がどのようにできているのか、生産するうえでの苦労などを生産者から直接聞けるのは、棚田キャンプならではの体験です。
この日は、福原さんが育てた自慢の棚田米「ひのひかり」を食べさせてもらえることに。お米が大好きな剛力さんは、釜をパカッと開けた瞬間「いい香り!」と大喜びです。気候や水、土に恵まれた高千穂産のお米は、ふっくらとして甘みがあります。「棚田でお米を食べるってすごくないですか?経験できないですよね」と、お米を産地で味わう贅沢を噛みしめていました。
お米を食べてスイッチが入った剛力さん。先ほどゲットした高千穂牛を次々と焼いていきます。調味料をつけずに味わうと「何もつけていないのに、こんなにいい香りがするんだ!」と高千穂牛のおいしさを再確認。「レアがおいしいんだって」と、店員さんに教えてもらった焼き方もさっそく実践します。
高千穂の名産品で、剛力さんがこの日初めて食べたのが高千穂産のしいたけです。じっくりと焼いてから醤油をたらして口に入れると「肉厚で、お肉を食べているみたい!」と、感動していました。
静けさのなか、焚き火の音と会話だけが響く棚田の夜。地元で大切に守られてきた棚田で過ごすひとときは、高千穂町での新たな思い出になったようです。
日本神話ゆかりの地として知られる高千穂町には、歴史ある神社が数多く存在します。そのひとつが「槵觸(くしふる)神社」。アマテラスの孫にあたる神、ニニギノミコトが初めて天上界から降り立った「天孫降臨」の地として伝わる「くしふる峰」の中腹にあります。
社殿の前で出迎えてくれたのは、宮司の後藤俊彦さん。「遠い昔、国を豊かにするため、くしふる峰に神々が降り立ったと言われています。昔は山全体をご神体としていましたが、元禄時代に神社の社殿ができて今日に至っています」と、神社の歴史やそれにまつわる神話を聞かせてくれました。後藤さんの言葉に耳を傾けながら「すごい場所なんですね」と、歴史に思いを馳せていた剛力さんでした。
社殿から続く小高い丘には、天から降臨した神々が高天原(神々の住む場所)を懐かしみ、遥拝したといわれる「高天原遥拝所(たかまがはらようはいしょ)」があります。天と地を結ぶといわれるパワースポットで、静かに手を合わせる剛力さん。「神社ではいつもご挨拶とお礼だけ。お願いごとはしない」と話し、この日も初めて会う神様に気持ちをこめてご挨拶をしていました。
その後も、境内の森林をのんびりと散策。小雨が降る森の中は、しんと静まり返っています。「雨の神社って緊張感があるけど、ここはリラックスできる」と、槵觸神社が持つ神聖な空気に浸っていました。
剛力さんが「ずっと乗ってみたかった」と訪れたのは、赤い屋根の小さな駅舎。ここを走る「高千穂あまてらす鉄道」は、1972年に開通し、2005年に台風の影響で廃線に追い込まれた観光列車「高千穂鉄道」の跡地を活用した鉄道アトラクションです。
現在運行中の「グランド・スーパーカート」は、ディーゼルエンジンで駆動するかわいらしいトロッコ列車。高千穂町ならではの雄大な景色を、約30分の旅で楽しむことができます。
ゴトン、ゴトンと音を立ててゆっくり走るトロッコ。高千穂駅から、日本一の高さを誇る高千穂鉄橋を目指して進みます。
運転士さんのアナウンスを聞きながらのどかな景色に浸っていると、剛力さんがいつも必ず立ち寄るという「荒立神社」の姿を発見。「こんなところに鉄道が走っていたなんて、初めて知った!」と目を輝かせます。
長さの違う2つのトンネルをくぐり抜けると、ついに高千穂鉄橋へ到着しました。さすがは、かつて“東洋一の眺望”といわれた絶景。美しい棚田や水路、壮大な山々は圧巻です。
トロッコは、一番眺めのきれいなポイントでしばし停車。剛力さんは高さ105mから眺める絶景に「すごい!」と、愛用のカメラを構えて夢中で撮影します。風の強い日には橋を渡れないこともあるそうですが、この日はしっかりと絶景を望むことができました。
いつもとは違う角度から高千穂町を眺めた剛力さん。町の新たな一面を知れて「感動した!」と、大満足の様子でした。
九州一の標高を誇る、ベテランキャンパーに人気の「四季見原すこやかの森キャンプ場」。2023年10月からは、標高1,200mの絶景を堪能できる「天空サウナ」が新たに登場しました。
たる型の「バレルサウナ」には大きな窓があり、体を温めながら絶景を独り占めできます。併設している水風呂には山の天然水を使用するなど、まさに自然と隣り合わせのサウナです。
普段からサウナには興味津々という剛力さん。バレルサウナに入るなり、窓から見える絶景を楽しんでいました。
バレルサウナの中には、体感温度を上げるロウリュも備わっています。ロウリュを試すと窓がみるみると曇り、サウナ内の温度が一気に上昇! 剛力さんは「あつーい!」と言いながらも楽しそう。
10分ほどサウナを満喫したあとは、ほてった体を外気浴で休ませます。初めは寒さを感じなかったようですが「風が吹くとやっぱりさむい!」と一言。しばらくすると慣れてきて、目の前の景色に見とれていました。
サウナからは、阿蘇山をはじめとする山並みが一望できます。時間が経つにつれ、雲がかかっていた空に少しずつ晴れ間が見えてきました。剛力さんは「景色がみるみる変わっていくね。サウナから出るたびに、どんな景色が楽しめるんだろうっていうワクワク感がある」と話し、移りゆく景色に目を奪われていました。
そのあとは再びサウナに戻り、2セット目を開始。絶景のサウナで、格別なととのい体験ができたようです。
体験、食、人とのふれあいを通して、高千穂町の魅力を再発見した今回の旅。「パックラフトとか天空サウナとか、こんなに違う景色を一つの町で楽しめるってすごいことですよね。高千穂は、私にとって心を静めてくれる場所。本当にいいところです」と、さらに“高千穂愛”が深まった剛力さんでした。
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