山梨県北杜市|水が育む、うまさがある。水が呼ぶ、出会いがある。
2026.04.25
長崎県の西、東シナ海に浮かぶ五島列島。そのなかでも上五島と呼ばれるエリアに位置する新上五島町は、自然と祈りの島として知られています。日が沈み、街の灯りも届かない暗闇に包まれるころ、清流と森の境目にやさしい光が舞い始めます。
新上五島町・相河川(あいこがわ)で5月23日(土)から6月7日(日)まで開催される「ほたるのふるさと相河川まつり」では、水辺のゲンジボタルと森のヒメボタルという、生息環境の違う2種類のほたるを同時に観賞できます。さらに、ここ五島列島にしかいない「五島列島型ゲンジボタル」だけの独特な光り方も見どころのひとつ。光だけが頼りの静かな夜をご案内します。

相河川の周辺は、清流と里山と森が連続する自然豊かなエリア。水辺ではゲンジボタルがゆったりと飛び交い、少し奥の森ではヒメボタルがチカチカと細かく点滅します。発光の速さも、舞う高さも、明かりの色合いもまったく異なる2種類のほたるが、ひとつの夜空のなかで重なり合う光景は、ほたるファンならずとも息をのむほどです。
耳に届くのは川のせせらぎと、森の奥から聞こえる虫の声だけ。光と音だけで構成される、贅沢に静かな時間が広がります。
ここでひときわ注目を集めているのが、五島列島にしか生息しない「五島列島型ゲンジボタル」です。ゲンジボタルの発光リズムは地域によって違い、東日本では約4秒に1回、西日本では約2秒に1回、その中間の地域では約3秒に1回ペースで光ります。それに対して、五島列島ではなんと1秒に1回。日本で最も速いリズムで点滅します。
このリズムは長崎大学・大庭伸也准教授らの研究で2020年に発表され、2021年には日本昆虫学会論文賞を受賞。研究を経て新たに「五島列島型ゲンジボタル」として分類されました。脈を打つように小刻みに灯る光は、ほかの土地のほたるとは確かに違う印象。観賞のあいだに、ぜひそのリズムにも目を澄ませてみてください。
※ 大庭准教授と研究グループの発表論文(2020年)「Variation in flash speed of Japanese firefly, Luciola cruciata (Coleoptera: Lampyridae), identifies distinct southern “quick-flash” population on Goto Islands」(Entomological Science掲載)

新上五島町の魅力は、ほたるだけではありません。海に沈む夕日、清流に舞うほたるの光、満天の星空という3つの夜の表情を1日でつなぐ「三大ナイト観賞」も、ほたるが舞うこの時期ならではの過ごし方です。
島の夜をもっとじっくり楽しみたい人には、自由に行き先を組める「オーダーメイドタクシー島旅(貸切タクシー)」や、満天の星空を巡る「星空ナイトツアー」などの貸切サービスも用意されています。集落の灯りが少ないからこそ、星も、ほたるも、より澄んで見える夜。離島ならではの夜の静けさを、ぜひ味わってみてください。
ほたるの光をきっかけに、夜の静けさそのものを味わう週末。新上五島町ならではの初夏の旅です。
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