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長野観光1泊2日のモデルコース!人気の観光スポット・名所を満喫できる王道の旅程を紹介

歴史と大自然が魅力的な長野県。古くからの信仰を集める善光寺から、雄大な上高地の山岳景観、そして戸倉上山田温泉のように心身を癒す名湯、地元の食材を生かしたグルメまで、訪れるたびに新たな発見があります。

そこで今回は、長野県の魅力を満喫しつくす1泊2日のモデルコースを紹介します。TV番組『朝だ!生です旅サラダ』で取材してきた、地元の人や観光客に愛されるおすすめの観光地についても紹介しているので、旅行の際の参考にしてください。

※当モデルコースは一例であり、行程を保証するものではありません。各スポット情報や移動時間については取材・執筆時のもので、ご利用時と異なる場合があります。ご旅行時にはご自身でのご確認をお願いします。

【1日目】長野観光のモデルコース

【09:30】長野駅スタート

長野旅1日目は長野の顔とも言える「長野駅」からスタート。北陸新幹線、在来線各線、そして長野電鉄が乗り入れる主要ターミナル駅です。駅舎の善光寺口側は長野県産材を多用したぬくもりあるデザインが特徴で、駅ビル「MIDORI」には、信州そば、郷土料理、地酒、土産物など、長野の食と文化を凝縮したショップが揃っています。

旅の始まりと終わりに必要なものがすべて手に入る利便性の高さと、善光寺まで続く長野大通りへのアクセス拠点としての役割を担い、観光客を温かく迎え入れてくれます。

長野駅

まずは長野の代表的な観光地・善光寺に向かいます。長野駅からはタクシーで約10分、電車とバスで15~20分ほどで到着します。

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【10:00】善光寺|本堂・お戒壇めぐり・仲見世通り散策

「善光寺」は、特定の宗派に属さない「無宗派の寺」であり、宗派や性別を問わず誰もを受け入れてきたことから「一生に一度は善光寺参り」と言われる信州随一の寺院です。1953年に国宝に指定された巨大な本堂は、日本独特の建築様式である撞木造(しゅもくづくり)で創建。屋根の形が東西棟と南北棟が交差する「T字」になっており、他の寺院には見られない独特な構造で、奥行きが深いことが特徴です。

本堂の床下を巡る「お戒壇めぐり」では、暗闇の中で極楽の鍵を探し当てることで、生まれ変わりを体験できます。また、仁王門から山門まで続く参道には、宿坊や飲食店、土産物店などが並ぶ「仲見世通り」があり、信州名物のおやきや七味唐辛子などを味わいながら、門前町散策を楽しめます。

善光寺

▼長野駅から善光寺への行き方

このあたりでお腹も空いてくるので、善光寺周辺の門前町(仲見世通り)エリアでランチにします。移動にかかる時間は徒歩数分です。

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【12:00】長野市内でランチ|門前町グルメ・信州そば

善光寺周辺の門前町は、古くからの歴史と文化が息づくエリアであり、信州そばの名店が多数集まっています。この地で打たれるそばは、豊かな水と寒暖差のある気候と豊かな水が育んだ蕎麦粉を使用しており、高い香りとのどごしの良さが格別です。

また、門前町ならではのおやきや、伝統的な製法を守る老舗の和菓子なども人気です。ランチでは、信州そばをメインに、地元の山菜や野菜を使った天ぷら、伝統的な門前グルメを味わうことで、長野の食文化の奥深さを感じることができます。

門前町(仲見世通り)

▼善光寺から門前町(仲見世通り)への行き方

門前町グルメでお腹と心を満たしたら、午後の観光を再開します。午後一で訪れるのは、長野県立美術館です。門前町からは徒歩約6分で到着します。

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【13:10】長野県立美術館|アートと自然が調和する文化スポット

「長野県立美術館」は善光寺の東隣に位置する、「アートと自然が調和する文化スポット」です。長野県ゆかりの美術作品や、自然をテーマとした現代美術を数多く収蔵・展示しています。

とくに建物の設計は「ランドスケープ・ミュージアム」のコンセプトのもと、周囲の豊かな緑と一体となるよう工夫されており、屋上テラスからは善光寺や長野市街、そして遠くの山々を見渡せる絶景の展望スポットでもあります。自然光を巧みに取り入れた開放的な空間で、信州の風土と芸術が融合した独自の美意識に触れられます。

長野県立美術館

▼門前町から長野県立美術館への行き方

次は長野県立美術館から徒歩1分の場所にある、城山公園に向かいます。

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【14:15】城山公園|善光寺裏の自然豊かな展望スポット

「城山公園」は、善光寺の裏手に広がる自然豊かな都市公園で、市民の憩いの場として親しまれています。大正天皇の御慶事を記念して開設された公園でもあり、長野市の最も古い公園としても知られています。園内には季節の花々が咲き誇り、4月下旬から10月中旬までは噴水も稼働。お子さま連れの場合は、水遊びもできます。

また、公園の高台にある展望台からは、長野市街地を一望でき、天気が良ければ遠く北アルプスの山並みまで見渡せる隠れたビュースポット。美術館鑑賞後の散策に最適で、緑のなかで深呼吸しながら、門前町の歴史的な景観とはまた違った、開放的で静かな時間を過ごせます。

城山公園

▼長野県立美術館から城山公園への行き方

次は城山公園から徒歩約10分の場所にある、酒造・西之門よしのやに向かいます。全国新酒鑑評会で日本一になったこともある長野県の日本酒を嗜みましょう。

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【15:10】西之門よしのや|老舗酒造で地酒試飲・ショップ見学

「西之門よしのや」は、江戸時代から続く善光寺門前町の老舗酒造で、善光寺の裏手にある西之門地区に位置しています。そのため、善光寺を訪れる参拝者たちの観光コースの一部となっています。

清らかな水と、信州産の良質な米を使った伝統的な酒造りを今に伝えている酒造で、施設内では酒蔵の見学や、ここでしか味わえない季節限定の地酒の試飲が可能。併設のショップでは日本酒だけでなく、酒粕を使った甘酒や漬物など、酒蔵ならではの特色ある商品が並びます。長野の風土が育んだ地酒の奥深さに歴史と文化を感じられるスポットです。

西之門よしのや

▼城山公園から西之門よしのやへの行き方

西之門よしのやでほろ酔いになったら、今日の宿場町・戸倉上山田温泉で温泉に入ります。移動時間はタクシーで約50分、電車を乗り継いで約1時間10~20分です。

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【17:30】戸倉上山田温泉

「戸倉上山田温泉」は、千曲川のほとりに湧く、長野県を代表する温泉地の一つです。開湯以来120年以上の歴史を持ち、美肌の湯として知られる良質な硫黄泉が特徴です。

泉質はアルカリ性単純硫黄泉で、高めのpH値が新陳代謝を促し、肌をつるつるにする効果が期待できます。賑やかな温泉街には、老舗旅館から近代的なホテルまでが軒を連ね、外湯巡りや足湯、昔ながらの射的場など、湯治場としての情緒を色濃く残しています。善光寺参りの後に立ち寄るのに適した、長野県内でもアクセスしやすい温泉地です。

戸倉上山田温泉

▼西之門よしのやから戸倉上山田温泉への行き方

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【17:50】宿で温泉入浴・夕食|地元食材を使った会席料理と源泉かけ流しの湯を堪能

写真はイメージです

戸倉上山田温泉の宿泊先では、地元信州の恵みをふんだんに使った会席料理を堪能できます。とくに、信州サーモンや信州プレミアム牛肉、旬の山菜、地元の新鮮な野菜など、季節ごとに移り変わる里山の食材が主役。料理と共に、地元の美酒を楽しむのも醍醐味です。

温泉は源泉かけ流しを謳う宿が多く、独特の硫黄の香りが漂う湯は肌触りが滑らかで、一日の疲れを優しく癒してくれます。夕食後のゆっくりとした時間で、美肌の湯に浸り、心身ともにリフレッシュできるのが魅力です。

美味しい懐石料理と温泉で身体も温まったら、湯冷ましに夜の温泉街に繰り出します。

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【20:50】戸倉上山田温泉街で夜の散策(湯元公園・足湯・射的場など)

夕食と入浴を終えた後の温泉街の散策は、戸倉上山田温泉ならではの楽しみです。温泉街の中心にある湯元公園には、情緒ある足湯があり、気軽に湯に浸りながらリラックスできます。

夜には旅館の灯りが温泉情緒を演出。昔ながらの射的場や土産物屋を覗きながら歩くのも楽しいでしょう。とくに、千曲川の清流沿いの散策路は静かで、旅情を感じさせます。浴衣姿で歩く観光客の姿も多く、活気がありながらも落ち着いた、ノスタルジックな雰囲気が漂う夜の温泉街を楽しめます。

ゆったりと過ぎる時間のなかで酔いもほどよく醒めてきたら、そろそろ宿に戻ります。

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【21:50】戸倉上山田温泉で宿泊

長野駅を起点に善光寺、そして門前町の文化と美食を存分に堪能した1日目。歴史的な空間での巡礼、アートと自然の融合、そして老舗酒造での味覚体験と、長野の魅力の多様性を感じられたことでしょう。

最後は、美肌の湯として名高い戸倉上山田温泉にゆっくりと浸り、地元食材に舌鼓を打ち、心も体もリフレッシュ。大満足の1日ですが、移動が多く、疲れも溜まっているはずです。2日目も移動が多いため、良質な温泉と静かな宿で早めに疲れを取り、しっかりと休みましょう。

【2日目】長野観光のモデルコース

【08:00】宿泊先出発(戸倉上山田温泉)

長野旅の2日目は、戸倉上山田温泉の静かな朝を満喫してから宿を後にします。朝一番に湯に浸かり、昨日の残った疲れを癒して心身ともにリフレッシュ。しゃきっと目を覚ましてから活動を開始するのがおすすめです。また、朝食は地元の食材を使った和食膳を提供する旅館が多く、信州の新鮮な野菜や米を味わえます。

チェックアウト後は、戸倉駅からJR線で篠ノ井駅を経由し、松本駅へ移動します。車窓から長野の雄大な山並みを眺めたり、温泉街の穏やかな雰囲気を振り返ったりと旅情を深めながら、約1時間半の小旅を楽しみます。

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【10:00】松本城|国宝・天守閣・城下町の景観

「松本城」は、江戸時代以前に建てられた現存する12天守の中で、最古の五重天守を持つ国宝の城です。黒と白のコントラストが美しく、北アルプスの山々を背景に、水堀に映る姿から「烏城(からすじょう)」の別名で親しまれています。

戦国時代の武骨な造りの「大天守」と、平和な江戸時代に増築された優美な「辰巳附櫓」「月見櫓」が一体となった複合天守の建築美。とくに月見櫓は、戦乱の終結を象徴するかのような開放的な造りで、華やかな意匠が特徴的です。実際に天守に登って、当時の防御設備や、城下を一望する景観を楽しめることが魅力です。

松本城

▼松本駅から松本城への行き方

天守からの眺望に殿様気分を味わったあとは、城下町である中町通り・縄手通りを散策します。松本城からは徒歩約5分です。

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【11:40】中町通り・縄手通り|城下町の街歩き・買い物

中町通り

松本城下町の風情を色濃く残す「中町通り・繩手通り」。中町通りは、かつて商人の町として栄え、現在も白壁と黒いなまこ壁を持つ土蔵造りの建物が軒を連ね、独特の景観を作り出しています。ここでは、松本民芸家具や工芸品、地酒、おしゃれなカフェなど、松本の文化を感じる店が集まっています。

一方、縄手通りは、女鳥羽川沿いに広がり、カエル(無事に帰る)をシンボルとしたレトロな商店街です。お菓子や駄菓子、骨董品、飲食店などが並び、縁日のような賑わいを見せます。この二つの通りを巡ることで、古き良き松本の城下町文化と、現代の粋な感性が融合した街歩きを楽しめます。

中町通り・縄手通り

▼松本城から中町通り・縄手通りへの行き方

城下町散策もそこそこにそろそろお昼ごはんにします。徒歩圏内にある飲食店で郷土料理を楽しみましょう。

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【12:40】松本市内でランチ|信州そば・山賊焼など郷土料理

松本市内の飲食店は、信州の豊かな自然が育んだ食材を活かした郷土料理を楽しめるところが特徴です。信州そばもおすすめですが、ぜひ食べてほしいのが「山賊焼」。松本市や塩尻市を指す中信地方の名物料理で、鶏の一枚肉をニンニクを効かせたタレに漬け込み、豪快に揚げたから揚げです。

ほかにも、馬刺しや野沢菜漬けなど、信州ならではの味覚を提供している飲食店多数。歴史ある城下町にふさわしく、蔵を改装した風情ある店舗もあり、落ち着いた雰囲気の中で地元の味を堪能できます。

▼中町通り・縄手通りから松本市内への行き方

郷土料理に舌鼓を打ったら、観光を再開。次は旧開智学校に向かいます。移動時間は、電車利用で約7分、徒歩で約13分です。

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【14:15】旧開智学校|明治期の洋風建築

旧開智学校は、明治9年(1876年)に建設された、日本で最初の公立小学校の一つです。明治の文明開化を象徴する最古級の擬洋風学校建築として、国の重要文化財に指定されています。西洋の建築技術を用いながらも、随所に日本の職人の自由な発想が盛り込まれており、玄関上部のバルコニーや、屋根中央の尖塔には「天使の像」が施されるなど、和洋折衷のユニークなデザインが特徴です。

当時、最先端だった教育設備や歴史資料が展示されており、明治初期の文明開化の熱気と、教育にかける人々の情熱を感じられます。美しいステンドグラスや、木造でありながら石造りのような重厚感を持つ外観は必見です。

旧開智学校

▼松本市内から旧開智学校への行き方

明治文化を堪能したあとは、現代アートを鑑賞しに松本市美術館に向かいます。移動にかかる所要時間は、電車利用で約20~30分です。

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【15:25】松本市美術館|草間彌生作品など現代アート鑑賞

「松本市美術館」は、松本市出身の世界的アーティスト・草間彌生(くさまやよい)のコレクションが充実している美術館です。美術館のエントランスや外壁には、同氏の代名詞である水玉模様のアートが大胆に施されており、建物自体がひとつの大きな作品のようになっています。

常設展示では、草間彌生の創作活動の初期から現代に至るまでの代表作を鑑賞可能。松本市や長野県にゆかりのある作家の作品も収集・展示しており、地域の芸術文化の発信拠点としての役割も担っています。現代アートの巨匠の故郷で、世界でも高い評価を得るアーティストの強烈な世界観に触れられる場所です。

松本市美術館

▼旧開智学校から松本市美術館への行き方

次は、徒歩約15分の場所にある四柱神社に向かいます。

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【16:40】四柱神社|人気のパワースポット

松本市の中心部・女鳥羽川沿いに位置する「四柱神社」は、「願いごとむすびの神」として広く知られるパワースポットです。最大の特徴は、天之御中主神を主祭神として、高皇産霊神、神皇産霊神、天照大御神の計四柱の神様を祀っている点にあります。

この四柱の神様が、「すべての願いごとを叶える」御利益があるとされ、縁結びや学業成就、商売繁盛など、さまざまな願いを叶えたい参拝者で賑わいます。松本城下の商いの中心地からも近く、地元の人々の信仰の中心として親しまれてきました。神社の参道は縄手通りへと続いており、城下町の散策と合わせて立ち寄るのに最適な場所です。

四柱神社

▼松本市美術館から四柱神社への行き方

2日目最後の観光を終えたところで、旅の最終地点・松本駅に向かいます。四柱神社から松本駅までは、徒歩で約10~15分、電車利用で約10~15分です。

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【17:45】松本駅で解散

旅の終わりとなる松本駅には駅ビル・MIDORI松本や、NewDays 松本銘品館、信州アルプス市場などがあり、信州の味が勢ぞろいしています。信州土産の定番はやはり信州そば、野沢菜漬け、そしてリンゴやブドウなどの信州産フルーツを使ったお菓子。ほかにも新定番として話題の信州ショコラもおすすめです。

また、松本を代表する銘菓として知られる「雷鳥の里」や、信州の地酒なども人気です。構内の駅弁あずさでは駅弁も販売しているため、帰路につく電車内で長野旅最後の晩ご飯を楽しむのも旅の醍醐味でしょう。

松本駅

▼四柱神社から松本駅への行き方

旅サラダで取材した長野のおすすめ観光スポット

ここからはモデルコースには入っていませんが、テレビ番組「朝だ!生です旅サラダ」で取材した長野のスポットの中から、ぜひ紹介したい編集部おすすめの長野の観光スポットを紹介します。時間に余裕がある方はぜひ足を運んでみてください。

1. 戸隠神社

戸隠神社は、標高1,200mを超える戸隠山のふもとに、五社(奥社・中社・宝光社・九頭龍社・火之御子社)が点在する、全国でも珍しい形態を持つ神社です。とくに奥社への参道は、樹齢400年を超える荘厳な天然記念物の杉並木が約500mにわたって続き、異世界へと誘われるような神聖な雰囲気に包まれます。

ここは、天照大神が天岩戸に隠れた際、開いた扉を投げ飛ばしたという「天の岩戸開きの神話」を起源に持ち、その神話の力を背景に、修験道の霊場として栄えました。単なる参拝ではなく、雄大な自然の中を歩く修行的な巡礼体験そのものが、最大の魅力のスポットです。

戸隠神社

2. 上高地

上高地・河童橋

上高地は、標高約1,500mに位置する、手つかずの自然が残る中部山岳国立公園内の景勝地です。最大の特徴は、梓川に架かるシンボル・河童橋から望む、3,000m級の穂高連峰の圧倒的なパノラマです。ここは、作家・登山家W.ウェストンの紹介により世界に知られるようになり、「日本の山岳リゾート」の原点となりました。

年間を通じてマイカー規制が敷かれているため、自然環境が厳重に守られており、澄み切った空気と水、そして手付かずの自然を五感で感じられます。特別な登山をしなくても、非日常的な山岳風景を平地で満喫できる、国内でも稀有な場所です。

上高地

3. 奈良井宿

「奈良井宿」は江戸時代の五街道の一つです。中山道で最も長く賑わった宿場として、「奈良井千軒」とも呼ばれていました。最大の特徴は、その街並みが当時の面影をほぼ完全な形で残している点です。全長約1kmにもわたる通り沿いには、漆器業や旅籠屋の格式ある木造建築が連なり、歩くだけでタイムスリップしたような感覚を覚えます。

電線などを地中化し、現代的な要素を徹底的に排除した景観保全により、まるで映画のセットのような歴史的空間が広がっています。軒先に吊るされた水桶や、木曽の大橋など、細部にまで当時の生活と文化を感じられる、生きた歴史博物館です。

奈良井宿

4. 諏訪大社

諏訪大社・上社本宮

諏訪大社は、全国に一万以上ある諏訪神社の総本社であり、「上社本宮」「上社前宮」「下社春宮」「下社秋宮」の四つの社殿群からなる国内でも類を見ない構造を持つ神社です。古来の信仰形態を色濃く残す「ご神木信仰」が特徴で、とくに上社本宮には本殿がなく、背後の御山(うらやま)を拝するという祭祀形態が採られています。

また、「御柱祭(おんばしらさい)」という、社殿の四隅に巨大な木を立てる勇壮な祭りが6年に一度行われることでも有名。神社の概念そのものに挑むようなスケール感と、古い信仰の形を今に伝える独自の歴史的重みが魅力のスポットです。

諏訪大社(上社本宮)

5. 善五郎の滝

「善五郎の滝」は、乗鞍岳の雪解け水を集めた小大野川にある、落差約21.5m、幅約8mの豪快な滝です。周辺の自然環境と一体となった四季折々のダイナミックな表情が特徴的です。東向きで朝日が当たりやすく、タイミングが良ければ虹と滝の幻想的なコラボレーションを拝めます。

木こりの善五郎が滝にイワナに引き込まれそうになった伝説が由来の「善五郎の滝」。冬には、極寒の中で水しぶきが凍りつき、巨大な「氷瀑」へと姿を変えるスノーシューイングスポットになります。青みがかった神秘的な氷の壁は、自然が作り出す荘厳な芸術作品です。トレッキング初心者でもアクセスしやすい遊歩道が整備されており、自然の生命力と厳しさを間近で体感できるスポットです。

善五郎の滝

まとめ

今回ご紹介したモデルコースでは、善光寺参りや戸倉上山田温泉の美肌の湯など、長野県ならではの魅力を余すことなく楽しめます。

さらに戸隠神社や上高地など、ちょっと足を伸ばしてでも行きたい、歴史や自然を感じられるスポットも見逃せません。中世の宿場町の面影を残す奈良井宿や、信仰の奥深さに触れる諏訪大社など、知的好奇心を刺激する場所も多数あります。

まだまだ魅力的な観光地が点在しており、何度訪れても新しい発見に出会える長野県。今回のモデルコースを楽しんだ次は、また別の季節・スポットへも訪問して、長野県の魅力にどっぷりハマってみてください。

※こちらの記事は旅サラダPLUS編集部が2025年12月に作成しました。

※当モデルコースはあくまで一例であり、行程を保証するものではありません。各スポット情報や移動時間については取材・執筆時のものであり、ご利用時と異なる場合があります。ご旅行時にはご自身でのご確認をお願いします。

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