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京都のおすすめ絶品ご当地グルメ20選!京都にしかない名物から人気の名店17選も紹介

長きにわたって日本の政治と文化の中心地だった京都。仏教の教えに基づいた食文化や花街、茶湯の文化、海が遠いことから発展した保存食など、歴史あるグルメがたくさんあります。舞鶴市や宮津市では海に面した立地から生まれた新しい名物も豊富です。

そこで今回は、京都に行ったら食べたいご当地グルメメニューを20品紹介します。また、『朝だ!生です旅サラダ』で取材してきた、地元の人や観光客に愛される有名店や穴場のお店も17店舗セレクトしています。京都の歴史や文化ごと味わえるおすすめのグルメ店が満載ですので、出張や旅行の際の参考にしてください。

※メニューや価格、営業時間等はすべて取材当時のものです。

目次

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京都のおすすめ絶品ご当地グルメ20選

1. 京懐石

京懐石は、茶道に由来する懐石料理が京都で独自に発展したもので、四季折々の季節感や素材の持ち味を何よりも大切にした、格式高く繊細な料理として知られています。懐石の原点は一汁三菜を基本とし、茶席でお茶を楽しむ前に供される軽い食事であり、その名前は修行僧が空腹をしのぐために温めた石を懐に抱いた故事に由来しています。

精進料理やおばんざいといった独自の食文化が根付く京都は、豊富で良質な地下水に恵まれ、京野菜や湯葉、生麩などの食材が豊かに育まれました。こうした環境と伝統が融合し、盛り付けや器の選び方にも雅な感性が生かされた京懐石が確立しました。

一品ずつ丁寧に提供される料理は、味わいはもちろん、見た目や香りまでを楽しめ、五感で味わう芸術ともいえます。京懐石は、単なる食事ではなく、日本人の精神性やおもてなしの心を映し出す特別な文化的存在で、京都観光には欠かせない存在であるだけでなく、お祝いの席の食事など特別な機会を演出してくれます。

◆京都名物の京懐石が食べられるお店『たん熊北店 本店』

昭和3年創業の「たん熊北店」は、高瀬川のほとりに佇む京料理の名店です。初代・栗栖熊三郎が築いた「一期一会」の心を受け継ぎ、四季折々の食材を用いた会席料理を一品一品丁寧に提供。宮中の有職料理や精進料理、懐石料理の伝統を融合させた京料理は、器や盛り付けにも美意識が息づき、舌と目を楽しませます。カウンター席では料理人との会話を通じて好みに合わせた献立を提案、目の前で調理した出来立てを味わえます。谷崎潤一郎ら文人にも愛された味とおもてなしは、今も変わらず京都で信頼される一店です。

ランチでも春には春野菜の天ぷら、夏には鮎の塩焼き、秋には土瓶蒸しなど日本の四季が感じられる料理が提供されています。

たん熊北店 本店

2. 湯豆腐

京都で湯豆腐が有名なのは、良質で豊富な地下水に恵まれ、なめらかで風味豊かな豆腐が古くから作られてきたからです。平安時代に中国から、または鎌倉時代に禅宗とともに伝来したとされる豆腐は、肉食を禁じる寺院の精進料理として広まり、江戸時代には庶民にも親しまれるようになりました。特に南禅寺門前で提供された精進料理が湯豆腐の始まりとされ、やがて嵯峨野や嵐山などにも名店が集まりました。

湯豆腐の味を左右するのは豆腐、昆布だし、水と言われます。京都の軟水は煮ても豆腐が硬くならず、口当たりのよさが保たれます。老舗の「嵯峨豆腐 森嘉」や「入山豆腐店」などが伝統の製法を守り続け、その味わいは地元のみならず観光客も魅了し続けています。湯豆腐として調理する際は、鍋底に昆布を敷き、土鍋で温める調理法も京都らしいこだわりです。豊かな水文化の中で育まれた京豆腐と湯豆腐は、今も京都を代表する食文化です。

◆京都名物の湯豆腐が食べられるお店『清凉寺 ゆどうふ竹仙』

嵯峨釈迦堂として親しまれる古刹、清凉寺の境内にある「竹仙」は、嵯峨野観光の合間に立ち寄れる湯豆腐の名店です。看板料理の湯豆腐は、川端康成が小説で取り上げたことでも名高い豆腐店、「森嘉」の嵯峨豆腐を使用。なめらかな喉ごしと大豆本来の旨みを生かし、京野菜や生麩、湯葉などとともに四季折々の味わいを楽しめます。

名物の胡麻豆腐は、胡麻を丹念に練り上げた独自製法で仕上げた逸品で、お土産やお取り寄せにも人気です。店内は広く静かで、京都らしい和の趣に包まれ、法事や記念の会食、茶会にも対応。食前酒、八寸、炊き合わせ、油物、御飯、水物まで揃った懐石仕立てで、目と舌を満たします。嵐山・嵯峨野の四季を感じながら味わう湯豆腐は格別で、旅の思い出をより豊かなものにしてくれます。

清凉寺 ゆどうふ竹仙

3. おばんざい

おばんざいは、漢字では「お番菜」と書くことが一般的で、江戸時代に生まれた言葉だと言われます。京都で代々受け継がれた家庭料理です。「番」の文字には、日常的な、粗末な、といった意味があり、四季折々の京野菜や乾物が使われることが多く、野菜の葉や表皮などの残り物もむだにせず使い切るなど、旬の安いものを美味しくいただくという意味がこめられています。

おばんざいに使われることが多い京野菜は大きな丸い形が特徴の聖護院だいこんやアクが弱く生でも味わえる水菜、ひょうたんに似た形をした鹿ケ谷かぼちゃなど。あっさりとした出汁の味付けで、食材本来の味が引き出され、食物繊維やビタミン、ミネラルなどの栄養素をふんだんに取れるのでヘルシーな料理としても知られています。

◆京都名物のおばんざいが食べられるお店『eL cafe』

京都市内から舞鶴に移住してきた夫婦が2023年10月にオープン。実家でもある京都の居酒屋割烹で板前として振るっていた店主が、その腕を生かし、丁寧に仕込みをした手作りの料理やスイーツを提供しています。

和食の腕を生かしたおばんざいや出汁巻などの、複数の小鉢を合わせた定食スタイルのランチや、チーズケーキとコーヒーも好評です。

看板メニューのワッフルは、200回もの試作を重ねて出来上がった、サクサクフワフワの食感が自慢。あまりの人気に開店直後に売り切れてしまうこともあります。テイクアウトも可能で、必ず食べたいなら早い時間に訪れるのがおすすめです。

eL cafe

4. 京ゆば料理

出典:農林水産省「にっぽん伝統食図鑑」

京都で精進料理、懐石料理、日々のおばんざい、として親しまれているゆば。大豆の加工食品の一つで、豆乳を加熱することにより、豆乳に含まれるタンパク質や脂質が薄い皮のように固まった状態を引き上げたものです。植物性たんぱく質が豊富で、豆腐よりも消化吸収が良いのが特徴です。近年では大豆のタンパク質、脂肪、ミネラル、大豆イソフラボンが多く含まれるヘルシーな食品としても注目され、観光客向けの料理店はもちろん、日常的な食事にも使われています。

ゆばは精進料理として鎌倉時代に日本へ伝搬したとされています。当時は公家や寺院だけに許された高級食材でした。それから長い年月をかけて、保存が効く乾燥ゆばが精進料理や茶懐石で使われ、また1980年代のグルメブームで生ゆばへの注目も集まりました。現在では洋食でもサラダに用いるなど幅広く利用されています。

◆京都名物の京ゆば料理が食べられるお店『嵐山 良彌 本通り店』

『良彌』は戦後間もない昭和23(1948)年に京都・嵐山で珍味や土産物を売るお店としてオープン。その後、京都の味が楽しめるレストランも開かれ、現在はハラール認証を取得するなど外国人客にも和の味を気軽に提供するお店として人気です。

『嵐山 良彌 本通り店』は平成23(2011)年に『良彌』の嵐山第2店舗としてオープンしました。店頭で販売されている湯葉チーズが食べ歩きメニューとして評判です。魚のすり身とチーズを湯葉で巻いて揚げたもので、そのパリパリとした食感も、ここでしか味わえない気軽なスナックです。

店内では湯葉チーズを組み合わせたうどんやそばのセットメニューも提供しています。本格的な和食というイメージがある湯葉をカジュアルにアレンジしたメニューにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

嵐山 良彌 本通り店

5. だし巻き

だし巻きはよく溶いたたまごに出汁を加えて焼いた卵料理。断面に層が入っていないことも特長です。普通の卵焼きに比べ、だし汁をたっぷり含んだ卵焼きはやわらかく、巻き上げるのに技術が必要です。巻き方にも違いがあり、京都では手前から奥へ巻く「京巻き」が用いられ、仕出し文化の中で空気が入らないよう工夫された技法とされています。京都のだし巻きは、出汁や調味料の配合に各店、各家庭でこだわりがあり、その差に味わいの特徴が生まれます。

京都市内には長い歴史を持つだし巻きの専門店があり、その味が守られています。現在は観光客で賑わう京の台所、錦市場にもだし巻きの専門店があり、味を競っています。

◆京都名物のだし巻きが食べられるお店『三木鶏卵』

錦市場に本店を構える『三木鶏卵』は、昭和3年創業のだし巻玉子専門店です。京の台所といわれる地元の人や観光客まで多くの人でにぎわう錦市場で、三木鶏卵は昔も今も変わりなく職人が一本一本だし巻玉子を作っています。出汁には錦の井戸水に、香りが高く癖のない澄んだ出汁が取れる利尻昆布をゆっくりと煮出して、その旨味を最大限に引き出し、さらにうるめ節や宗田鰹、さば節を合わせています。

お店の前に着くと、職人さんたちがだし巻きを作る姿が目に入ります。特注の銅製玉子焼鍋を火にかけ、卵液を入れては手前から奥へと巻く京巻きで素早く卵を巻いていく手つきは職人技。ふんわり柔らかい食感のだし巻き玉子に仕上がります。

「だし巻き」をアレンジした「だし巻きサンド」など、旅行の途中でも食べやすい商品もあります。京都らしい出汁のおいしさを味わえるもののひとつとして、『三木鶏卵』の「だし巻玉子」を味わってみてはいかがでしょうか?

三木鶏卵

6. ちりめん山椒

ちりめん山椒は、ちりめんじゃこと実山椒を酒、しょうゆ、みりん、だし汁で甘辛く煮たものです。ちりめんじゃこは、関東ではしらすと呼ばれ、イワシなどの稚魚を塩茹でして干したものです。海の遠い京都では、新鮮な魚を食する機会が少なく、日持ちするちりめんじゃこは、昔から身近な食材として重宝されてきました。一方の山椒は、古事記にも登場するほど古くからあり、平安時代には薬として、室町時代以降は香辛料として使われてきました。

ちりめん山椒は昭和の半ばに、京都の花街、宮川町の料理人が手土産やおすそ分けとして作り始め、その後京都の名物として全国的に知られるようになりました。爽やかな山椒の香りとちりめんじゃこの食感が絶品で、日持ちもするので、観光の土産としても人気です。

◆京都名物のちりめん山椒が食べられるお店『チリメン山椒 はれま衹園店』

今や、京都の名物として全国的に知られる「チリメン山椒」。京の花街、宮川町の料理人、晴間保雄さんが昭和の半ば頃に手土産やおすそ分けとして作り始めました。贈られた人からおいしいと評判でしたが、昭和46年に晴間保雄さんが病に倒れ、家計を担うために家族が販売を始めました。それが『チリメン山椒 はれま』の始まりです。

『チリメン山椒 はれま』では、今も初代の教えを守って、素材選びや仕入れを行い、その日の分だけを秘伝の製法で「チリメン山椒」を作っています。

熱い御飯にかけて食べるも良し、おにぎりにしてもお茶漬けにしてもおいしい「チリメン山椒」。発祥の味『チリメン山椒 はれま』の味を試してみてはいかがでしょうか?

チリメン山椒 はれま衹園店

7. 賀茂なす田楽

賀茂なすは、京の伝統野菜を代表する存在です。直径10cmを超えるなど、一般的ななすよりも大きく、丸く実がしまっていて、ずっしりとした重みがあるという特徴があります。実がしまっているので煮炊きしても煮崩れしにくく、田楽や揚げ出し等の揚げ物はもちろんのこと、煮物や焼き物等、広く利用されています。

その賀茂なすを使った料理の代表格が賀茂なす田楽です。賀茂なすを輪切りにし、多めの油でじっくり中が柔らかくなるまで焼いたあと、田楽味噌をのせます。味噌は酒、みりん、砂糖とともに少し煮詰めてつくるのが一般的。京都を代表する白味噌で作ることが多いですが、赤味噌で作ってもおいしくできます。料理店の多くでは、味噌を塗った後、上から軽くあぶって、木の芽やごま、けしの実などをふりかけて提供され、夜はお酒のお供にもぴったりです。

8. 水炊き

京都で鶏肉は「かしわ」と呼ばれて愛されており、鶏肉料理を出すお店が多くあります。中でも水炊きは、鍋がおいしい時期に欠かせない料理です。各店がそれぞれ伝統を重んじて作る水炊きは絶品です。

鶏は、丹波地鶏や名古屋コーチンといった有名地鶏を厳選。その鶏ガラに地元の名水を合わせて時間をかけて丁寧にとった出汁は多くがコラーゲンなどが染み出して白濁しています。

その出汁にさらに地鶏のもも肉や新鮮な旬の京野菜などを合わせ、お店自家製のポン酢で食べる水炊きは、冬ならずとも京都を訪れたらぜひ食べたい逸品です。締めには具材の旨みが溶け出した出汁で雑炊を召し上がれ。

◆京都名物の水炊きが食べられるお店『鳥彌三』

天明8(1788)年創業と230年以上の歴史を持つ老舗です。鶏がご馳走だった時代から代々伝わる「水炊き」は坂本龍馬にも愛されました。

鶏ガラを強火で炊き込んで白濁した「水炊き」のスープは、主人と跡継ぎ、専属の職人だけが仕込みを許されていて、3日3晩かけてとる秘伝の味です。

「水炊き」は店舗スタッフによって目の前でひとつひとつ器に盛られて提供されるのも、『鳥彌三』の流儀。鶏肉は骨付き肉が使われていて、肉の旨みも堪能できます。具材となっている焼餅やポン酢も、もちろん手づくりです。鶏肉の旨味とコラーゲンがたっぷり染み出したスープは、締めの雑炊で最後までしっかりいただけます。

龍馬もくつろいだ座敷が残る建物は国の登録有形文化財。また入店は12歳以上となっています。

※2025年8月現在、店舗改修のため休業中です。再オープンは2026年初頭に予定されています。詳細は店舗ホームページでご確認ください。

鳥彌三

9. 京鴨

写真はイメージです

鴨料理も京都の名物のひとつです。その背景には、明治以前から食されてきた歴史があります。鴨は風味豊かで肉質がしっかりしており、ネギやセリと共に調理すると独特の香りが和らぎます。

「京鴨」は、宇治市にある企業がブランド鴨として生産するあい鴨です。英国チェリーバレー種の合鴨を用い、日本の四季に合わせた飼育管理を徹底することで、一年を通じて最良の肉質を保っています。抗生剤やホルモン剤を一切使用せず、清潔な環境でのびのびと育てられた「京鴨」は、一般的な鴨肉よりも深みのある味わいと柔らかさを兼ね備えていると評価が上がっており、取り扱う飲食店が増えました。京都のディナーとして、京鴨しゃぶしゃぶ鍋や京鴨すきやきなどの定番から、創作料理までさまざまな料理が楽しめます。

◆京都名物の京鴨が食べられるお店『子鴨』

京都木屋町三条の路地に面した落ち着いた雰囲気の店内では、鴨肉と馬肉、京野菜を使った料理が食べられます。カウンターとテーブル合わせて12席の、こぢんまりとしたお店です。

鴨肉は京都宇治のブランド鴨「京鴨」を採用。馬肉は本場ともいえる熊本から仕入れています。コースや冬季限定の鍋のほか、鴨のタタキやユッケ、塩焼き、馬肉の馬刺しやステーキなど、アラカルトでも楽しめます。鴨肉料理と馬肉料理に合わせた日本酒やワインの種類も豊富で、気分や好みに合うお酒を相談可能です。

「京鴨」と熊本の馬肉、そして新鮮な京野菜を一度に食べられる隠れ家的なお店で、京都の夜を少し贅沢に過ごしてみてはいかがでしょうか?

子鴨

10. 鯖寿司

写真はイメージです

「鯖寿司」は京都を代表する郷土料理のひとつです。海から距離がある京都で、鮮度の落ちやすい鯖を運んで美味しく食べるために考えられた工夫が塩鯖を酢でしめてご飯と合わせる鯖寿司の誕生につながりました。小浜から京都まで続く「鯖街道」を通る間に、塩加減がほどよく馴染むことも、京都でこの料理が育まれた理由と考えられています。

京都では江戸時代から庶民に親しまれ、祭りやハレの日には欠かせないご馳走として受け継がれてきました。今でも葵祭・祇園祭・時代祭など京都の三大祭をはじめ、府内各地の祭りの場では鯖寿司が食卓に並びます。

鯖寿司は京都駅周辺でも販売されているので、観光や出張帰りの新幹線の中で食べるのもおすすめです。

◆京都名物の鯖寿司が食べられるお店『いづう』

天明元(1781)年創業。京の花街と共に歴史を刻んできた鯖寿司の名店です。初代のいづみや卯兵衛が暖簾を掲げて以来、京の町衆や舞台関係者に愛され続け、南座など劇場への差し入れに使われるなど、著名人からも愛されてきました。

名物は脂ののった日本近海産の真鯖を使った「鯖姿寿司」。昆布や酢飯の米にもこだわり、すべてを包む竹の皮は風味を守る工夫です。かつて若狭から鯖街道を越えて京へ運ばれた塩鯖は「ハレの日の御馳走」とされ、家庭の祝い事に欠かせない味でした。その伝統を職人の技で受け継いだお寿司は、『いづう』でしか味わえないものです。京都を訪れたら、ぜひ立ち寄りたい老舗のひとつです。

いづう

11. 京鰆

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「京鰆(さわら)」は、京都府内の定置網で漁獲される鰆のブランドです。やわらかな身と淡白な味わいに加え、口いっぱいに広がる甘みが特長で、刺身はもちろん、西京漬けや炙り、塩焼き、しゃぶしゃぶなど幅広い料理で楽しまれています。晩秋から初春にかけて脂がのる「寒鰆」が特に美味とされ、3kg以上で脂質含有量が基準を満たしたものは「特選京鰆」として出荷されています。

京都北部の舞鶴が主な水揚げ地で、地元では和食店や旅館が「京鰆」を使った料理を提供しています。京都市内でも日本料理店はもちろんイタリア料理店や、居酒屋、カフェのような気軽な店でも京鰆を使った料理を提供する店があるので、ランチなど観光の合間に味わってみてはいかがでしょうか?

◆京都名物の京鰆が食べられるお店『割烹あかつき』

西舞鶴駅から近い『割烹 あかつき』は、天橋立観光の前後で、地元の新鮮な魚介類を味わいたいときに立ち寄りたいお店です。

ランチは「お造り定食」や「海鮮丼」など、一品料理なら刺身に焼物、煮物、お寿司、鯛の酒蒸しなど、種類豊富な魚の幸をメインとした料理が提供されています。季節になると地元のブランド魚「京鰆」を使ったメニューも登場します。

鳥の唐揚げや釜飯など子どもたちが喜ぶメニューも用意されているので、家族で訪れるのもおすすめです。

割烹あかつき

12. 舞鶴かに

写真はイメージです

「舞鶴かに」は、京都・舞鶴漁港で水揚げされたズワイガニの中で、重さ800g以上かつ姿の整ったものだけが名乗ることができるブランドです。舞鶴では資源管理にも力を入れ、漁期やサイズの制限、禁漁区の設定など持続可能な漁業に取り組んできました。漁期はオスが11月6日から翌年3月20日まで、メスは12月末まででと決められています。こうした厳格な管理のもと、7~8年かけて成長した上質なズワイガニが「舞鶴かに」として出荷されます。

ぷりっとした身と濃厚なカニ味噌は冬の味覚の王者と称され、ゆでがに、焼きがに、しゃぶしゃぶなど食べ方は多彩。特にメスの「コッペかに」は、内子や外子の豊かな風味で“冬の女王”と呼ばれる逸品です。シーズンになると新鮮な「舞鶴かに」をランチやディナーで食べられる日帰りを含めたツアーが企画されて人気です。

◆京都名物の舞鶴かにが食べられるお店『魚源 西舞鶴店』

『魚源(ととげん) 西舞鶴店』は、西舞鶴駅から徒歩3分と便利な立地にあるお店。鮮魚店を営むオーナーが舞鶴漁港で水揚げされる海産物を目利きし、熟練の職人が丁寧に調理して提供しています。お店ではその日ある魚の中から好みのものを焼物、煮物、揚物などに調理してもらうことも可能です。

冬は「舞鶴かに」やフグ、夏は丹後とり貝や岩牡蠣といった旬の魚介も登場。日本酒の品揃えも40種類以上と豊富です。ランチにはお造り定食や海鮮丼もあり、観光や出張の昼食にも最適。1階にはカウンター、2階には座敷があって、少人数から家族揃っての食事にも便利です。舞鶴の海を代表する海の恵みを求めて訪ねてみては?

魚源 西舞鶴店

13. 鱧(はも)料理

京都の夏に切っても切れないものは、祇園祭と鱧。鱧は夏の味覚の代名詞で、京都の街が祇園祭で賑わう7月ごろがいちばんおいしいと言われます。鱧は調理に手間がかかるため、家庭で調理されることは少なく、飲食店で食べるのが一般的です。京都の飲食店では、酢みそや梅肉でいただく鱧落としや鱧寿司、鱧しゃぶ、鱧丼など、鱧料理を提供しています。

鱧は、うなぎやあなごに似た姿で、大きいものは2m近い体長になることもあります。小骨が多く、取り除くのは難しため、「骨切り」という高い技術と集中力を要する特別な調理法があることでも知られます。その調理の難しい食材が、古くから京都に根づいたのは、鱧が生命力が強く、遠くから京都まで生きたまま運んでくることができたからだといわれています。

14. あさり丼

日本三景のひとつである天橋立によって仕切られた宮津市の阿蘇海は、面積約5km²の潟湖(ラグーン)です。阿蘇海は、その地形から昔からあさりが豊富です。そのあさりで作られたあさり丼はかつては漁師飯でしたが、現在はご当地の名物料理として観光客にも人気です。

天橋立周辺の食事どころではそれぞれのスタイルであさり丼を提供。「よし乃や」では、あさりを卵でとじてふんわり仕上げた丼を提供し、「はしだて茶屋」では丹後コシヒカリのご飯が隠れるほどのあさりを豪快に盛りつけた丼が人気。いずれも磯の香りとあさりの旨みが口いっぱいに広がる味わいが魅力です。天橋立でまたのぞきをしたら、ランチにあさり丼を食べてみてはいかがでしょうか?

◆京都名物のあさり丼が食べられるお店『橋立大丸』

天橋立観光の拠点として親しまれる『橋立大丸』は、明治41(1908)年創業のお食事・お土産処です。智恩寺や天橋立駅の近くにあり、観光の行き帰りに立ち寄りやすい立地にあります。

レストランでは、地元宮津で水揚げされた地魚をメインにした「海鮮丼」、ほぼ目の前にある天橋立の内海で育ったあさりを使った「あさり丼」が人気です。「あさり丼」はあさりを玉子でふんわりとじた丼でボリュームたっぷり。散策のあとに食べる昼食にぴったりです。

他にも宮津名物「宮津カレー焼きそば」や「丹波黒どり照り焼き丼」など地元の名物を使ったメニューが揃い、またお土産物売り場では、近隣にある12の酒蔵の日本酒のほか、丹後地方の名物が並びます。

橋立大丸

15. にしんそば

骨まで柔らかく炊き上げたにしんと香り高い出汁、喉越しの良い蕎麦とが絶妙に調和したのが、にしんそばです。北海道で古くから作られているにしんの干物、身欠きにしんは、長期保存が可能で、味が美味しく、栄養も豊富だったことから、日本各地で重宝されていました。特に海に面していない京都では、良質なたんぱく質やミネラル、EPA・DHAなど体に必要な栄養を気軽に補給できる身欠きにしんは貴重な食材でした。

栄養豊富な身欠きにしんをもっと身近においしく食べることはできないかと明治時代に祇園のそば店が考えて、にしんそばが誕生しました。にしんの故郷、北海道でもにしんそばが食べられていますが、発祥は京都と言われます。京都のにしんそばは、上品な出汁と甘辛い身欠きにしんの甘露煮をそれぞれ楽しむのがおすすめです。

16. 京漬物

京都の食卓には漬物はなくてはならないもの。海から遠いため食品を保存する技術が発達したことや、盆地の気候や質の良い水によって野菜の栽培が盛んだったことが古くからの漬物作りにつながっています。京野菜で作られる漬物のうち、千枚漬、すぐき漬け、しば漬けの3種類は京の三大漬物と呼ばれています。

千枚漬けは、聖護院かぶらを薄く切って昆布と一緒に漬け込んだもの。すぐき漬けは上賀茂地区に伝わるカブの一種すぐき菜を伝統的な製法で漬け上げたもの。しば漬は茄子などの夏野菜を刻んで赤紫蘇の葉で塩漬けにしたもので、京都の漬物の中でも かなり古くから作られています。

朝ごはんや昼ごはん、夜食のお供にもぴったりな京漬物。京都観光の際には、親しい人へのお土産にすると喜ばれそうです。

◆京都名物の京漬物(千枚漬け)が買えるお店『千枚漬本家 大藤』

冬の京都に欠かせない味「千枚漬」。「千枚漬」といえばここという人も少なくないお店が『千枚漬本家 大藤』です。「千枚漬」は、慶応元(1865)年、京都御所の料理方であった初代・大黒屋藤三郎が考案しました。

厳選した聖護院かぶらを薄く切り、優美な白さとまろやかな味わいを大切に仕上げる「千枚漬」は、酸味が穏やかで品のある口当たりです。今も昔ながらの漬け込みを守り続けています。「千枚漬」は冬の間だけ販売されていますが、他にも「すぐき漬け」や「赤しば漬け」、「大根のゆず風味」など四季折々の漬物が並びます。

歴史ある京漬物の味を錦市場にある『千枚漬本家 大藤』で手に取ってみてはいかがでしょうか? 

千枚漬本家 大藤

17. 九条ねぎ

九条ねぎは緑色の濃い葉の部分を食べる葉ネギ(青ネギ)の王様ともいわれる京都の伝統野菜です。その歴史は1300年以上。起源は奈良時代にあるとされ、平安時代にはすでに京都の九条付近で栽培されていた記録も残っています。現在は京都府内全域で生産されています。

九条ねぎには、葉の内側に他のねぎにはない“ぬめり”があって、この部分が甘く香りも強いことも九条ネギの特徴です。旬は冬で、京都盆地の底冷えする寒さの中で育つとぬめり部分が一層甘くなるそう。

家庭でも薬味、鍋物、すき焼き、煮物、和え物、みそ汁などに利用され、京都では居酒屋やラーメン店などカジュアルな食事から、寿司店など和食店、フランス料理やイタリア料理店でも九条ネギを取り入れたメニューがあります。昼夜問わず、京都で食事をしたら九条ネギに遭遇するかも知れません。

◆京都名物の九条ねぎが食べられるお店『柳町』

京都・福知山の下柳にある『柳町』は、明治時代の町家を改装した趣あるレストラン兼カフェです。本店である『鳥名子』と同じく名物は「鴨すき」。鴨肉と葱だけという潔い鍋で、福知山産の九条ねぎをたっぷり使用しているのが特徴です。白ねぎでは味わえない、甘みと香りが強い九条ねぎが鴨肉の旨みを引き立て、鍋全体を一層奥深い味わいに仕上げます。締めには自家製の蕎麦を入れるのもおすすめです。

ランチは福知山産の京地どりを使った親子丼が人気で、炭火で香ばしく焼き上げた鶏肉とふわとろ卵が絶妙に絡み合います。料理に使う食材や調味料は、可能な限り生産現場へ足を運んで厳選したものばかり。地元で醸された日本酒やワインとともに、鴨と九条ねぎの奥深い世界を味わえる特別な一軒です。

柳町

18. 抹茶(宇治茶)

日本茶の産地として名高い宇治市など京都府南部。宇治川や木津川があり、雨量も多く、傾斜があって水はけのいい地形、霧が多くて茶の芽が痛む霜が少ないなどお茶の栽培に適した条件が揃っています。

茶の栽培は、鎌倉時代前期に京都に伝わったと言われ、室町時代には宇治茶の品質の高さが評判となりました。宇治市内には老舗製茶店も多く、中には平安時代末から続く日本最古の製茶店もあります。

宇治市最大の観光地である世界遺産・平等院近くには、本格的な茶道を体験できる人気スポットがあります。またお茶の飲み比べなど気軽な体験メニューも充実。現在、世界的なブームでもある抹茶。ソフトクリームやお菓子などカジュアルに深い味わい楽しめるメニューもたくさんありますが、お茶の深い歴史と宇治でしか味わえない体験をしてみては?

◆京都名物の抹茶・宇治茶が食べられるお店『京・宇治 抹茶料理 辰巳屋』

宇治川沿いにある『京・宇治 抹茶料理 辰巳屋』は、天保10(1840)年創業。京都の老舗ならではの心尽くしのおもてなしが、美しい景色とともに味わえる老舗です。元は茶問屋として発祥し、大正2(1913)年に「お茶を食べる」という発想で料理屋に転身しました。茶処ならではの抹茶料理や京懐石を堪能できます。

特に、昼限定の抹茶料理コースでも提供される「抹茶豆腐」は先代から受け継いだ一子相伝の味。口の中で広がる香りと溶けるような食感が楽しめます。また、鰻の印籠煮のほかに25種類以上の季節の味を盛り込んだ「宇治丸弁当」も人気で、香りのいい竹皮の包みが印象的です。デザートの自家製抹茶チーズケーキも評判です。

京・宇治 抹茶料理 辰巳屋

19. 八ツ橋

京都を代表する和菓子として有名な八ツ橋。米粉と砂糖を合わせたものに香辛料のニッキを混ぜて作られます。八ツ橋には煎餅のような焼いた八ツ橋と焼かずに柔らかく仕上げた生八ツ橋があり、どちらも材料は同じですが、食感や味わいは全く別物です。

その歴史は焼いた八ツ橋の方が古く、元禄2(1689)年に遡ります。箏の名手であり作曲家でもあった八橋検校が、残ったご飯がもったいないと、蜜やシナモンを加えた型焼きせんべいにするアイデアを思いついて生まれたという説が有力です。八橋検校にちなんで箏の形の焼菓子とも言われています。

生八ツ橋が誕生したのは昭和になってから。粒あんを挟んだものが人気で、皮に宇治抹茶を練り込んだものや、季節のフルーツやチョコレートの味のものなど、メーカーが工夫を凝らしています。京都駅構内でも多く売られていることもあり、お土産の定番としての存在感は抜群です。

◆京都名物の八ツ橋が買えるお店『本家西尾八ッ橋 衹園北店』

『本家西尾八ッ橋』は元禄2年(1689年)創業の老舗です。明治22年(1889年)にはパリ万博に「八ッ橋」を出品して銀賞を受賞するなど、橋の形をした素朴なおせんべいを、京都を代表する銘菓に成長させました。

現在では、定番のニッキや抹茶の八ッ橋のほか、いちごや栗、ラムネなど季節の商品を含めた「あん生八ッ橋」、さらに八ッ橋入りのクランチ・チョコレートなど、バラエティ豊かな商品を提供しています。

祇園ならではの風情が色濃く残る切り通しにある『本家西尾八ッ橋 祇園北店』は、八坂神社や祇園散策の途中に立ち寄るのに便利な立地です。店内では無料のお茶のサービスもあるので、観光の休憩がてら、京都土産の王道、「八ッ橋」を購入してみてはいかがでしょうか。

本家西尾八ッ橋 衹園北店

20. わらび餅

もっちりしたコシがあり、ぷるんと喉ごしがいいわらび餅。その歴史は古く、平安時代には第60代天皇、醍醐天皇がこよなく愛し、室町時代になると茶の湯文化の発展とともに、京から各地に普及しました。
わらび餅の本来の材料は、山菜として知られるわらびの根から、ごく少量しかとれない大変貴重なものです。京都市内には、甘味処や和菓子店で本わらび餅を提供しているお店も多く、また日本料理店が水菓子として提供することも多くあります。貴重な本わらび粉を使ったわらびもちは、できたてが美味しく、食感や風味が全く異なるといいます。京都を訪ねたら、本物を味わいたいと思うもの。そのひとつとしてわらび餅を選んでみるのはいかがでしょうか?

◆京都名物のわらび餅が食べられるお店『ぎおん徳屋』

舞妓さんや芸妓さんが行きかう祇園町南側。京都の情緒溢れる花見小路にある甘味処です。『ぎおん徳屋』は本わらび餅が名物で、国産にこだわった本わらび粉と和三盆を厳選。大粒の丹波産大納言小豆を丁寧に炊き上げたぜんざいにおしるこもおいしいと評判です。

店内で食べる「本わらびもち」は松と竹の2種類があり、松は非常に稀少な国産本わらび粉を使用しています。「本わらびもち」はかき氷が盛り付けられた周りに本わらびもちが並べられ、黒蜜ときなこが添えられています。和三盆の上品でほんのりとした甘みの本わらび餅は独特のぷるぷるとした食感も美味。

『ぎおん徳屋』でしか味わえない「本わらびもち」の味を堪能してみませんか?

ぎおん徳屋

まとめ

日本を代表する観光地を持つ京都府。お茶や和菓子、出汁の味が自慢の和食など世界中の人を魅了するグルメが豊富で、それだけでも何度も訪れたくなる場所です。まだまだ多くの魅力的なグルメがありますが、観光の途中で「何を食べようか」と迷った際にはぜひ本記事を参考にしてみてください。

※こちらの記事は旅サラダPLUS編集部が2025年8月に作成しました。

※記載の内容は取材・調査時点のものであり、ご利用時と異なる場合があります。実際に店舗に行かれる際には価格や商品の有無等のご確認をお願いします。

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