京都府京丹後市
おもてなしのまちで発見!! 海、山、里、食の玉手箱
2023 Dec.
Today’s LOCORECO trip!
京都府北部、日本海に面した京丹後市は山陰海岸ユネスコ世界ジオパークに認定されている豊かな自然に恵まれたまち。美しい海岸線や田畑といった風光明媚な景観を誇る京丹後市を訪れたのは女優・大友花恋さんです。
(文/兼子雄治・写真/鈴木大喜)
※営業時間や価格は、すべて取材当時のものです。
京都府京丹後市について
人口:51,095人(2023年11月30日時点)
面積:121.53 k㎡
豆知識:100歳以上の「百寿者率」が人口当たりで全国平均の約3倍と日本有数の“健康長寿のまち”としても知られている。
京都府 / 京丹後市KYOTANGO,KYOTO
「海の京都」と呼ばれるエリアの北部に位置する京丹後市は丹後半島の大部分を占めており、自然の美しさや、ズワイガニの高級品「間人(たいざ)ガニ」など海産物に恵まれているまち。 峰山町、大宮町、網野町、丹後町、弥栄町、久美浜町の6町が2004年4月1日に合併して誕生した同市は、自然環境や観光資源にあふれ府内最古の天然温泉を有している。また、300年以上の歴史を誇る「丹後ちりめん」発祥の地としても知られ“ものづくり”の技術が生きつづけるまちでもある。
INTRODUCTION
大友 花恋おおとも かれん
Profile
女優。「第95回全国高校サッカー選手権大会 」12代目応援マネージャー、2020年までの約8年間「Seventeen」の専属モデルとして活躍。2012年に女優デビューをして以降、数々の話題作に出演する一方で、バラエティ番組や情報番組にも出演するなど活躍は多岐にわたる。2024年・日曜ドラマ『厨房のありす』(NTV)に出演する事が決定。
衣装協力
Katrin TOKYO
HONEY MI HONEY
MARTE
世界第2位の凄腕職人が贈る
地元の旬と懐かしの味
丹後半島一円は神話や伝承が数多く残るエリア。乙姫、羽衣天女、静御前、細川ガラシャ、小野小町、間人皇后、安寿姫の丹後七姫の伝承やうらしま太郎伝説などが有名。それぞれにゆかりの場所や史跡が伝えられています。この旅最初に大友さんが訪れたのは、うらしま太郎伝説のひとつが残る網野町は八丁浜です。
八丁浜は南国リゾートのような雰囲気が特徴的で、遠浅のビーチは海水浴やサーファーにも人気のある浜。八丁浜シーサイドパークも併設されており、季節を通して老若男女が楽しめる人気のビーチです。気持ちの良い天気の中、お散歩を楽しみます。
八丁浜で出会ったのは、ビーチをランニングしていたというひとり目のロコレコ・給田能光さんです。うまれも育ちも京丹後市の給田さんがレコしてくれるのは「世界第2位の凄腕職人がいる」というお店なんだとか。
江戸から大正時代の商家建築も残されている文化的景観が美しいまちを歩き、連れてきてもらったのは、浅茂川漁港のほとりにあるピッツェリア「藤原鮮魚 uRashiMa(ウラシマ)」でした。「ピザ大好きです」という大友さん、期待が膨らみます。
お店に入ると迎えてくれたのは、オーナーシェフの藤原英雄さん。給田さんが「地元に戻ってきてくれて嬉しい」という藤原さんは本場ナポリで修業後、本格ナポリピッツァの名店「さくらぐみ」や「神戸北野ホテル」のイタリアンで腕を磨いた後、地元を盛り上げようと、実家鮮魚店の一部を改装、2017年に同店をオープンしました。
現在、30種類ほどのピザがオーダーできるとのこと。なかでも給田さんのおすすめは、季節ごとに地元の旬食材を使用したピザ。さっそくオーダーです。京丹後の家庭で出る食材を使用するよう心がけているという藤原さん。今回は、旬の野菜を使用しているとのこと。目の前で生地を伸ばし大きな窯で焼き上げるのですが、あっという間に出来上がりました。
いざ、実食です。旬の野菜はカブ。カブのピューレと葉っぱをいれたピザに「美味しすぎます!優しい味だけど、しっかりカブの存在感。葉っぱもアクセントになってて最高。生地も薄いものと厚いものの良い所どりで絶妙!」と大満足の表情。2012年ナポリピッツァ職人世界大会で第2位に輝いた藤原さんの味を堪能しました。
「もうひとつ紹介したい料理があって。今日はお店の前に浮き輪が出ていたので“アレ”があるんですよ。いつもある訳じゃないので、浮き輪を見かけたらラッキー。すぐ買う様にしてます」と給田さん。「“アレ”ってなんですか?気になります…」という大友さんに揚げたてのドーナツ状の料理が出てきました。「“アレ”って“コレ”ですか!ドーナツ⁉」と喜びます。
浮き輪が店頭に掲げられているときの限定商品で普段は持ち帰り限定のこちらは、ドーナツではなく生地にじゃがいもとレモンの皮が練りこまれた「グラッファ」というナポリの伝統菓子。「揚げパンにちかくて、素朴で懐かしい味をなにか残したいと思って」と藤原さん。「揚げパン!だから懐かしい味がするんだ。これは大人も子供も好きな味。外はカリっと中はふんわり美味しいです」と大満足の様子でした。
藤原鮮魚 uRashiMa(ウラシマ)
ご両親が藤原鮮魚店を営まれており獲れたての新鮮な魚介類や、地元の生産者の農作物を使って、ここでしか作れないピザを焼いている。ナポリから取り寄せたというピザ窯で焼く藤原さんの味を求め、地元だけでなく他県からもファンが訪れる人気店。
給田 能光さん
Profile
うまれも育ちも京丹後市。趣味はトレイルランとサウナ。
MOVIE
世界第2位のピザ職人
幻のブランドガニを
フルコースで味わう!
つづいてやって来たのは、田園風景がひろがる丹後町大山エリア。京丹後市は海、山、川があるため市内だけで水系が完結しており良い環境で米作りができるそう。そのため極上米として名高い丹後コシヒカリの産地として有名です。「のどかな里山が美しいですね」と豊かな自然を見渡しながら次なるロコレコさんに会いに行きます。
到着したのは、江戸時代から15代続く農家の加工場兼直売所「野木源」です。店内へ入ると2人目のロコレコ・奥田 幸子さんに出会いました。奥田さんは「京丹後を訪れる人々に癒しと感動を提供したい」という思いを持つ団体「京丹後龍宮プロジェクト」の理事で、いわば京丹後のスペシャリストです。
「ちょうど、おもち用のもち米が蒸しあがっているみたいだから、食べさせてもらいませんか?」と蒸したてのもち米を試食させていただくことに。「キレイ!見た目もツヤツヤで美味しい」と大友さん。「小さい頃は、おもちをつく前のこの状態が特別感もあって、おもちよりも好きでした」と奥田さん。
「美味しいから全部食べちゃいました」と完食し笑顔になった大友さんに「このもち米を使ったつきたてのおもちもいただいてみませんか?」と奥田さん。「ぜひ、いただきたいです」と応える大友さん。野木源特製のおもちは、あんこ、きなこ、砂糖醤油でいただくことができるそうですが、奥田さんおすすめの、あんこをいただくことに。「かわいい!かわいいから写真撮ってください」と喜びます。
甘さ控えめの特製あんこを使用したおもちに「先ほど、蒸したてを食べたのでよくわかるのですが、もち米の甘味と甘すぎないあんこが素材の味を感じられて美味しい!」と感動の様子の大友さんでした。ちなみに野木源では、おもちの販売をしているほか、蒸したてのもち米を杵でつく“もちつき体験”が開催されることもあるそうです。
野木源を出て「京丹後のまちは本当においしいものが沢山ありますが、もっと知りたくなってしまったので、ぜひレコしてくれませんか?」と奥田さんにお願いする大友さん。「それなら海のものをオススメします。カニマイスターの女将がいるお宿でカニをいただきましょう」と連れてきていただいたのは「うまし宿 とト屋」です。
迎えてくれたのは女将・池田香代子さん。池田さんのおすすめで「間人(たいざ)ガニ」をいただくことに。「間人ガニ」とは間人港で獲れる松葉ガニ(成長した雄のズワイガニ)のことで、漁獲する漁船も少なく、荒波や寒さで出航できないことも多いため“幻のカニ”と言われるブランドガニ。ちなみに松葉ガニの中でも丹後の港で水揚げされたものには緑のタグが付けられ、間人ガニには「間人港」の文字と船名が書かれているんだそう。
池田さんのこだわりは、オーダーを受け、食す30分前からカニをさばき、料理をふるまうこと。できたての間人ガニフルコースをいただきます。まずは「一番新鮮さが味わえる」という“カニ刺し”です。「キャー!初めてカニに使う言葉なんですけど、とろっとして溶けていきます…でも余韻が残ってる…」と笑顔がとまりません。
つづいては“茹でガニ”です。「キレイに赤くなって。こんな次から次に幸せが舞い込んでくることって…年末だわ」と大友さん。「シンプルで美味しい食べ方なんですが、出来立てはまだ身に水分が残っていて、ミソも対流して泳いでいるので、より美味しい」と池田さん。「何も調味料つけていないのにミソとあいまって濃厚…繊維の一本一本の旨味を感じるくらい」と驚きの表情です。
そして“焼きガニ”。「全然食べた感じがちがう!“焼きガニ”は旨味がぎゅっと味が濃縮された感じ」という大友さんに「お酒を飲む方にはもってこいのお味です」と池田さん。「では、お酒もぜひ」と京丹後市弥栄町の地酒をカニミソ入りの甲羅へ奥田さんにいれていただきました。「香りもよいし、お酒のふわっとしたアルコール感が熱とカニミソでやわらかくなって飲みやすくて美味しい」と大満足。
さらに、京丹後のわかめと野菜がふんだんに入ったオリジナルスープでいただく“カニしゃぶ”を。「お刺身のぷりっとした感じと茹でたときの甘味、その良い所をとっている感じ」と楽しみます。ちなみに「とト屋」の“間人ガニ”は、江戸時代創業、100年以上もの間、間人で仲買業を営む「平七水産株式会社」から仕入れています。漁師、漁師のおかみさん、仲買人と厳しいチェックを受けたブランドガニの中のブランドガニなのです。
締めは、旨味がたくさん入ったお出汁とカニミソと野木源の丹後コシヒカリでつくる“おじや”です。「カニミソしかいれてない旨味いっぱいのおじやですよ。幸せになれますよ」と奥田さん。「すごい!余すところなく全て食べられますね。濃厚で最高です。カニのポテンシャルがすごすぎる!感謝です」と間人ガニを味わい尽くし、幸せいっぱいの大友さんでした。
間人カニは、期間限定で京丹後市のふるさと納税返礼品としても味わうことができます!
詳しくはふるさと納税サイト「ふるラボ」から
株式会社 野木源(のぎげん)
うまし宿 とト屋
丹後半島立岩後ヶ浜海水浴場のすぐ近くにあるお宿。海・山・人・里と丹後町をテーマに“心をほどく体験と心が躍るカニと魚”で旅人を癒す。夏は丹後のイタリア「青の洞窟」や「定置網漁体験」など丹後ならではの体験を。冬は「幻の間人ガニ」でもてなしてくれる銘宿。
奥田 幸子さん
Profile
京丹後龍宮プロジェクト理事。元教師。
地域で着物や音楽を教える活動もしている。
MOVIE
幻の間人カニ!
心奪われる瞬間
海の京都で絶景を
つぎに大友さんが訪れたのは、弥栄町和田野地区。この一帯は“丹後ちりめん”の生産地で、住居と機場(はたば)が一体となった機屋(はたや)や商家、三角屋根の織物工場により、まち並みが「歴史とロマン」を感じさせるエリア。こちらで次なるロコレコさんに会いに行きます。
ロコレコさんがいるのは、こちら「だいまるしょうゆ」です。同店のある弥栄町は古くから美味しい湧き水が出るため、しょうゆ造りに適しており、しょうゆ製造が発展していったのだそう。現在は湧き水の使用はしていないものの、当時からの製造技術で、少人数の手仕事で製造。併設のカフェも営んでいるそうです。
迎えてくれたのは「だいまるしょうゆ(旧・大下倉醬油醸造所)」4代目・カフェオーナーの平野 佐世子さん。約20年前に家業を継ぐために転入してきたという平野さんに「京丹後市ならではの魅力ってなんですか?」と聞きます。すると「やはり大自然ですかね。見せたい絶景があるので行ってみませんか?」と大友さんを誘ってくれました。
平野さんが連れてきてくれたのは網野町三津。もともとは漁業で発展した漁村でしたが、現在ではマリンレジャーの拠点として。また、海と景観を地域資源として活用する試みが続けられているエリアなんだとか。こちらで珈琲店を営む澤さんと合流します。澤さんのお店のコーヒー片手に、いざ絶景へ向かいます。
向かうは岬の先端にみえる赤い灯台・三津灯台です。歩きなれている平野さんと澤さんに遅れをとらないように歩きます。三津エリアの海岸線は隆起した地層や、波に浸食される崖を見ることができます。冬の荒波に打たれ砕けた三津港一帯の風景は、丹後半島の冬の海岸を象徴するものといわれているんだそうです。
三津灯台のふもとに到着しました。「花恋さんに見せたかった絶景はここです。やはり京丹後といえば海。コーヒー片手にここからみる夕陽が最高なんですよ」という平野さん。
「ここに来たら小さいこととかあまり考えないかもしれないですね」と応える大友さん。
しばし女子トークに花を咲かせたお三方。ゆっくりと暮れ行く絶景を眺めます。「すごく贅沢な景色ですね。ここでしか見られない景色、ステキです」と大友さん。美しい夕景と温かいコーヒーで心を癒した様子でした。
だいまるしょうゆ
三津の灯台珈琲
網野町の三津漁港そばにあるカフェ。シーカヤック体験やハーバリウム作り体験を行う「翔笑璃(とびわたり)」の澤さんが2021年4月にオープンさせた。老舗珈琲店「六曜社」のオリジナルブレンドコーヒーやカフェオレなどを提供している。テイクアウトはエコのためタンブラーレンタルもしている。オリジナルタンブラーは購入も可能。
平野 佐世子さん
Profile
旧・大下倉醬油醸造所、現「だいまるしょうゆ」の4代目。
古民家カフェも営んでいる。
MOVIE
三津灯台で日本海と夕陽
地元みんなの味!
独特の新食感にハマる
つぎなるロコレコさんに会いに、江戸時代から大正時代の商家建築が残されている久美浜町エリアでお散歩をしていた大友さん。ひときわ目立つフラッグとスパイスの香りに誘われて気になるお店を発見しました。「ステキな雰囲気。建物も格好良い」と大友さん。さっそく入店してみます。
こちらで出会ったのは、この旅、4人目のロコレコさんとなる柴田 琢磨さんです。柴田さんは「祖父母の営んでいた旅館をリノベーションし、独学で習得したスパイスカレー専門店を2年前に開いた」んだとか。「すごくステキな雰囲気のお店ですね。柴田さんもスパイスカレーな感じがすごくします」と大友さん。
そんな食に高感度な柴田さんが「小さいころから慣れ親しんだ味で、地元の人もよく食べに行くお店」をレコしてくれるということで、やってきたのが「あったりなかったり勢野うどん店」です。「おもしろい名前のお店ですね」と興味津々の大友さん。「あるかなぁ⁉」と入店します。
店内に入ると女将さんが迎えてくれました。「おもしろい店名ですね」という大友さんに「いつの間にかそう言っていたみたいで。うどんは手打ちで、手間ひまかかるので品切れの場合もあることからきているみたい」と女将さんが応えてくれます。
「どのうどんにしようかな⁉」と悩む大友さんの横で「僕はカレーうどんで」と笑顔の柴田さん。「やっぱりカレーなんですね」と大友さんも笑顔です。女将さんも笑顔で「小さい頃からそうだったもんね」と笑います。「じゃあ私はシンプルなうどんと日替わり炊き込みごはんが気になるので定食でお願いします」とオーダーすること数分、定食がやってきました。
まずは、うどんをいただきます。独自ブレンドした小麦粉で打ったもちもち柔らかいうどんに、カツオと上質の昆布を3年寝かせてとった出汁が特長です。「美味しくて優しい。うどんの柔らかさと出汁の美味しさのマッチが他に食べたことがないです。これ好きだー…」と絶賛。
つぎは、日替わりの“むかごごはん”です。「私、むかごって初めて食べたんですけど、ほくほくして美味しい」とこの表情。「僕はカレーうどん一択なんですが、いつも通り最高です」と柴田さん。その様子をみて「しつこくて申し訳ないのですが、カレーが似合いますね」と大友さん。笑顔を誘います。
「実は昨年生まれた息子も、ここのうどんデビューしたんですが、ひとりで1杯食べますよ。僕はこのあと、きつねうどんも食べます」と柴田さん。「えー!息子さんすごいし、柴田さんが2杯目のきつねうどん食べるっていうのも聞いてないです。それから息子さんのカレーうどんデビューの時期も気になる」と、おふたりの食事も会話もはずみました。
THE SPICE (ザ・スパイス)
あったりなかったり 勢野うどん店
1929年創業。「あったりなかったり」の愛称で親しまれる久美浜名物のうどん屋。モチモチと弾力がある自家製麺にこだわりの出汁がきいた“うどん”と日替わり“ごはん”が人気のお店。うどん屋以前は、7代つづく桶屋だったため店内の椅子や時計などの調度品に桶が使用されている。
INFORMATION
住所 | 京都府京丹後市久美浜町3014
電話番号 | 0772-82-0902
柴田 琢磨さん
Profile
数十種類のスパイスをオリジナルブレンドしたスパイスカレー専門店を営む。
MOVIE
あったりなかったりうどん
大自然でととのって
仲間と過ごす贅沢なとき
この旅で最初に出会ったロコレコさん・給田さんのお店にやってきました。給田さんのおじい様がやっていたという給田文具店を改装して「ケーキ屋&カフェ兼アジアン雑貨店」を経営されているとのこと。店内に入ると給田さんと奥様が迎え入れてくれました。同店では地元の食材を使った自家製スイーツやドリンクなど多くの人気メニューがあるそうですが、特におすすめのドリンクメニューをいただくことに。
いただくのはタピオカドリンクです。好きな飲み物にトッピングできるとのことで大友さんはタイミルクティーを選びました。「わらびもちと、おもちの中間くらいのもちもち感。普通のと全然ちがいます」とのこと。それもそのはず、地元の工場で手作りの特別なタピオカを使用しているそうです。ちなみに国産タピオカを手作りしているのは日本でもわずか2か所と言われているとか。
外観も内装も奥様と手作りしたという、ゆったりとしたこだわり空間の中、タピオカタイミルクティーを楽しみました。「この空間と美味しいドリンクに癒されました」という大友さんに「さらに癒されるスポットがあるので、ぜひレコしたいです」と給田さん。後ほど別の場所で待ち合わせることになりました。
仕事終わりの給田さんと待ち合わせた場所は、天女伝説の伝わる峰山町鱒留地区。なにやら川の流れる音と灯りが見えてきました。「レコしたい癒しスポットは、サウナなんです」と給田さん。「ここにサウナがあるんですか?」と大友さんは驚きを隠せません。「この流れている川が実は水風呂なんですよ」とさらに給田さんから驚きの情報が。やって来たのは自然を活かしたアウトドアサウナ施設「蒸 -五箇サウナ-」です。
築100年を越えた古民家を改装した施設の中へと進みます。施設の中にはオリジナルグッズが並んでおり、大友さんもしばしグッズを眺めます。「背中のデザインかわいい」と、この地に伝わる天女のデザインのシャツを購入することに。
天女シャツに着替え準備万端、サウナ室に向かいます。北欧の薪ストーブでゆっくりと温めたサウナ室は、体の芯からじっくりと温まるように設計してある癒し空間。“白樺”や“オーク”などの葉を束ねた“ウィスク”と呼ばれるものを、蒸気とともに軽くたたく施術“ウィスキング”を体験しました。
体の芯から温まった給田さん、磯砂山から流れる川の水風呂へ。「どうですか?今日は冷たくないですか?」と問う大友さんに「かなり気持ち良いですよ」という給田さん。「ここで星空をみながら“ととのう”のが最高です」とのこと。「川で癒され星空を見上げて、とても良いですね」とその様子を見守る大友さんでした。
ととのった後は、サウナの横にある囲炉裏スペースに移動しました。こちらの囲炉裏スペースは、暖をとったり、仲間とBBQなど食事をする団らんの場として使用されているそうです。すると、給田さんの友人で、網野町「めぐみ食堂」を営む後藤さんが、大友さんのために特別なごちそうを準備してくれていました。猟師さんが獲ってきたというジビエや後藤さんが釣ってきたという魚介の数々です。
まずは、後藤さんの一押しだという、いのししの焼き肉をいただきます。「ボタン鍋にすることが多いけど、味噌の味が強いので本来の味が分かりにくい。ぜひ塩コショウで召し上がってください」と後藤さん。「焼いて食べるイメージがなかったですけど、美味しいです。あぶら身も甘い」とのこと。なんでも後藤さんによるとイノシシのあぶらは蓄積しにくくコラーゲンに近いとか。
つづいては、ハマチのお刺身。後藤さんが今日釣ってさばいたものと、1週間前に釣って神経抜き、血抜きなどの下処理をし、熟成させたものを食べ比べさせてもらいました。「どちらも美味しいんですが、今日釣ってきたばかりのものは、歯応えがあって美味しいし、熟成したものは、すこし弾力があって高級な味がする気がします」とのことでした。
「これが京丹後のいつもの感じです。ちょっと今日は豪華だけど…」という給田さん。「本当に羨ましいです。ここでしか味わえない最高の時間ですね」と大友さん。存分に京丹後を味わってほしいという給田さんと後藤さんの粋なはからいで、地元の恵みをいただきながら、宴はつづいたのでした。
kanabun(カナブン)
蒸 -五箇サウナ-
MOVIE
大自然でととのうサウナ
Special Interview大友花恋
京丹後市って
“みんなの理想が詰まったまち”だなって…
みなさんが「京丹後、良いところでしょ?」って胸をはって言えるのって素晴らしいなって感じました。
そうやって言えることや、そういう人たちがいるっていうことが、さらに魅力を深めているんだろうなって思います。
たくさん美味しいものを食べさせてもらいましたが、特に間人ガニは印象に残りました。私のおすすめの食べ方は“茹で”です。どの食べ方も最高ですが、茹でたときのふわふわ感は絶品でした!
人のエネルギーとバラエティに富んだ食は魅力的でした…
海もあって山もあるから本当に美味しいものが豊富で、肉、魚、米、野菜、美味しいものしかなかったです。そして、みなさんのおもてなしの気持ちに感動しました。
たくさん良い思い出はありますが、サウナの囲炉裏の所でスタッフさんふくめ、みんなで京丹後グルメを食べたのは、すごく楽しかったです。
また、きっと来ますね。京丹後市のみなさん、本当にありがとうございました。
撮影・取材協力 京都府京丹後市