伝統の製法がうんだ
新しいふるさとの味
つぎなるロコレコさんは市内で美容室「8hacchi」を営んでいる安田加奈さんです。「なんだか、すっごくオシャレだと思いました」と女子トークもはずみます。お客様からいろいろなお話を聞くという情報通の安田さんがレコしてくれるのは「老舗の味噌醤油醸造所が作った新しいお店」なんだとか。
移動してきたのは、昨年8月5日(発酵の日)にオープンしたパン店「ebb & flow」です。オシャレな雰囲気ただよう同店は、みそとしょうゆなどの調味料を製造している地元企業「光浦醸造」が新しく手がけたベーカリー。パン食が進む中、業界内では、パンはみそ屋の敵という考えがあったが、みそとパンが共存できる方法を見出したいと思い、同じ発酵技術を使ったパン店の出店を決めたんだそうです。
ちなみに「光浦醸造」は、1865年創業の山口県防府市にある醸造所。150年以上にわたり味噌や醤油などの伝統的な“ふるさとの味”をつくり続けている。江戸時代から変わらない製法で作られる麦みそや醤油などの調味料はもとより、伝統と技術、新しい発想を組み合わせ多くの商品を生み出し続けている革新的企業でもあるのです。
「ebb & flow」の発酵種は、パンに合う麹を使った自家製の発酵種。メインの酵母は酒種で米が原料に入っているのでもちもちとした食感がしっかりあるのが特長。米油やきび砂糖などの材料を使い、ほとんどの商品に山口県産の小麦粉を使用しているそう。基本的に卵やバター、牛乳などは使わないんだとか。「パン界からしたら“新しい技術”ですよね!楽しみ!なにか早速えらんでも良いですか?」とパンを選びはじめる伊原さんと安田さん。
おふたりが選んだのは「酒種食パン」「メロンパン」「ベーグル」「塩パン」「かぼちゃパン」です。まずいただいて驚いたのはトーストしてもらった「酒種食パン」です。「中がふわふわなのに、外がカリカリ。なんで?全然ちがう」と伊原さん。お米の入ったパンの特長なんだとか。「どのパンも持つと全然ちがう!クッキーに包まれたメロンパンとかぎっしり感のあるベーグルとか。香りも良いし最高です!」とのこと。
同店の人気ドリンク「フロートレモンティー」もいただきました。「ハートのレモンが入ってる!初めて。かわいい!」と伊原さん。「フロートレモンティー」は生レモンではなく、乾燥させたレモンが入っているため苦みが出にくいんだそうです。「パンもレモンティーも聞きなじみがあるものなのに、全部が一段階進化してますね」と確かな技術から作られる新しい美味しさを堪能しました。
ebb & flow(エブアンドフロー)
光浦醸造 本店ショップ
安田 加奈さん
Profile
8hacchi(ハッチ)という美容室を防府市で営んでいる。完全予約制の人気プライベートサロン。
MOVIE
伝統の製法がうんだ 新しいふるさとの味
美しく強い
磨かれ続ける技術